おはようございます。
いつもブログ「お坊さんの1分説法」を
お読みいただき、ありがとうございます。
今日は、少し難しい話になってしまうのですが、
「指方立相(しほうりっそう)」という言葉を
ご紹介しようと思います。
「指方立相」とは、
本当の悟りの世界は、無方無相ですが、
われわれ凡人には、それを理解して
具体的にイメージすることが難しいので、
仏教を開かれた釈尊(おしゃかさま)は、
方角(西方に極楽浄土がある)を指し示し、
浄土の相(きらびやかで素晴らしい世界)を立てて
われわれに示してくださったという意味の言葉です。
この「指方立相」と類似して、
誤解を恐れずに書けば、
死んだらどうなるかは誰にもわかりません。
だからこそ(わからないならば)、
最もいい世界(極楽浄土)を想像する
というのが一つの生き方であると思います。
北海道大学の実験で、
死後の世界があると考える人は、
ないと考える人よりも、
幸福度が高いということがわかったそうです。
もし、科学的なことしか信じないという人でも、
このデータは参考になるのではないでしょうか。
極端な書き方ですが、
どっちにしても、死んでみないとわからないのなら、
死後の世界は、すばらしい世界として存在する
と考えるのが、一番いいような気がします。
最後に、『阿弥陀経』というお経に登場する
「倶会一処(くえいっしょ)」という言葉を紹介します。
お経の中にも、
(亡くなった、あなたにとっての大事な人とは)
「一つの処(お浄土)で倶に(共に)会える」んですよ、
ということが説かれています。
少なくとも私は、そのように考え
毎日を過ごしています。
ご参考になれば幸いです。