いつもこうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」に
お目を通してくださりありがとうございます。
早いもので昨日、夏至も過ぎ、暑い毎日ですね。
一年で一番、日照時間が長いのが夏至。
でも、一年で一番暑い日は
おそらくその1~2か月後のことです。
この当たり前のことは、いつも私に
仏教の「縁起(えんぎ)」を思い起こさせます。
縁起とは「原因があって、結果がある」ということ。
すべての物事には、必ず
それを引き起こす原因があるということです。
日照時間が最も長い日から少し遅れて
最も暑い7月・8月がやってくるように、
原因となるものごとがあって、
その結果がおとずれるのです。
また、その逆で、今、手にしているもの、口にしているもの、
身に着けているもの、どれをとっても
原因となる事象が存在します。
元からここに存在していたものはありません。
小さな頃から、おうちで学校で
よく教えられた(と思います)、
米つぶひとつとっても、お百姓さんがいて
一生懸命田んぼを耕してくれたから、
また、天が雨を降らせてくれたから。
今の時代では、流通も考えないといけません。
運送業者さんがトラックで運んでくれたから。
また、炊飯器をメーカーさんが作ってくれたから。
またその部品を収めてくれる方がいるから。
と、挙げればきりがありません。
この世の中、自分一人では生きていけません。
まわりの人の支えがあってこそ生きられる。
この当たり前のことを
時々でもいいので
「ありがたい」と感じられることが
心の豊かさにつながるのではないかと思います。
私のように夏至から連想する必要はないかもしれませんが
日の長い夏の一日に、一度
縁起について思いをめぐらせていただければ幸いです。