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2014-09-09 09:00
少女サーヤのはなし
おはようございます。
先週、六波羅密(ろくはらみつ)の第一、布施について、
布施とは金品を提供することだけではない、と
「無財の七施(むざいのしちせ)」を紹介しました。
今日は、少女サーヤのはなしを紹介します。
少女サーヤは幼くして両親を亡くし、
長者の屋敷に引き取られて働いていました。
ある日、孤独の寂しさに耐えきれず、一人で泣いていた時、
僧侶に出会い、サーヤはお釈迦さまの説法を聞きに行くようになりました。
ある日、夕食を終えた長者が庭を見ると、
サーヤが桶を持ち、草に向かって
「ほら、ご飯だよ、ゆっくりおあがり。」
と話しかけながら、桶の水をかけていました。
長者がサーヤに訳を聞いてみると、
「はい、お茶碗を洗った水を、草や虫たちに施(ほどこ)しておりました。」
「そうか、だが、施す、という言葉をどこで知ったのだい?」
「はい、お釈迦さまです。毎日少しでもいいことをしなさい、
と教わりました。いいことの中でも1番大切なのは布施だそうです。
貧しい人や困っている人を助けるために物やお金を施したり、
お釈迦さまの教えを多くの人に伝えるために努力することをいいます。
私は何も持っていないので、せめてご飯粒のついたお茶碗をよく洗って
そのお水を草や虫たちに施そうとおもったのです。」
感動した長者は、「お釈迦さまの説法の日には、仕事しなくても
いいから、朝から聞きに行っておいで」と言ってくれました。
それからしばらくして、長者はサーヤがとてもニコニコしている
ことに気づきました。いつも楽しそうに働いているのです。
長者が「サーヤ、なにかうれしいことでもあったのかい?」とたずねると、
「はい!私のようなお金や財産がまったくない人でも、
思いやりの心さえあれば、7つの施しができると、
お釈迦さまが教えてくださいました。
私にもできる布施があると知ってうれしくなったのです。」
サーヤは、笑顔でつづけました。
「私には、2番目の、和顔悦色施(わげんえつじきせ)
ができそうなので、一生懸命に、優しい笑顔をするようにしているのです。」
「そうか、ニコニコしていることは、そんなにいいことなのかい?」
「はい。暗く悲しそうな顔をすると、まわりの人もつらくなるし、
自分もみじめな気持ちになります。
苦しくてもにっこり笑うと、気持ちが和らいでくるし、
まわりの人も明るくなります。
いつもニコニコしようと決心したら、
親がいないことや、つらいなと思っていたことが、
だんだんつらくなくなってきました。
泣きたい時も、にっこり笑ってみると、
気持ちが落ち着いて泣かなくなるんです。」
黙って聞いていた長者は、胸が熱くなってきました。
「サーヤよ。そんなにいいお話、わしも聞きたくなった。
お釈迦さまのところへ連れていっておくれ。」
長者はそれ以来、一緒にお説法を聞き、
お釈迦さまの教えを広める「布施行」にいそしんだと言われています。
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