おはようございます。
今回も、直接仏教の話ではありませんが、
天国と地獄の話をさせて頂きます。
ある時、この世界での寿命を終えた男がいました。
その男は、雲の上に生まれました。
そこでは、何でも思い通りにさせてもらい、
男が頼めば、好きな物が何でも出てきます。
あれがほしい、というとすぐに出てくる。
なんという幸せな世界だと思いました。
ところが、男はすぐに満足しきってしまい、
何かにチャレンジしたい、と言い出します。
ところが、それはできません。
「ここでは、何でも好きなものは差し上げます。
けれど、自分の力で、何かを作り上げてもらうことはできないんです。」
男はしばらく我慢しましたが、
とうとう頭がおかしくなってしまい、
「自分で何かをできないなんてやってられない。
こんなところにはいてられない。
自分で何もできないくらいなら、
いっそのこと私を地獄に落としてくれ。」
と言うと、こう返されました。
「おまえは、ここが地獄だということに気づかなかったのか?」
わかりますでしょうか。
もしかすると以前にも書いたかもしれませんが、
ぞっとするお話だと思います。
「やりがい」、「いきがい」ということは大切ですね。
われわれは、天国ではなく極楽世界に生まれることをめざします。
極楽世界では何をするのか、
といいますと、
驚かれるかもしれませんが、
仏になるための「修行をする」のが極楽世界です。
仏教の目的は、仏になること、悟りをひらくことです。
その目的に向けての、
最もよい環境(心落ちつけて修行ができる場所)
こそが、極楽世界なのです。