おはようございます。
今日は先週とおなじ話をしますが、
あるところに、師匠と、こぼうず
(小学生か中学生くらいでしょうか)
がいました。
こぼうずは、毎日、師匠から、とうふを買いに
行ってこいと言われます。
こぼうずは、それがあまり好きではありませんでした。
なぜなら、とうふ屋さんに行く角のところに
いじわるじいさんがいて、
毎日「ぼうずが、どこに行くんじゃ。」
と聞いてくるのです。
こぼうずは毎日聞かれるので面倒でした。
無視するわけにもいかないので
「とうふ買いに行くんじゃ。」
と毎日答えていたそうです。
ある日、またとうふを買いに行ってきてくれと
頼まれたこぼうずが、少し嫌そうな顔をしたので、
師匠がわけを聞くと、
「毎日、どこに行くのか聞いてくるじいさんがいて
うっとうしいんです。」
「それなら、こう答えるとよい。
『極楽浄土に行くんじゃ。』と。」
その日こぼうずは意気揚々と出かけます。
今日こそは、あのじいさんに一泡ふかせてやる。
そう思って、とうふ屋に向かうと、
いつも通り、じいさんが立っています。
「おい、こぼうず、ぼうずがどこに行くんじゃ。」
と聞いてきた。
よしっと思って、勢いよく
「極楽浄土に行くんじゃ。」
と答えると、
そのじいさんが
「極楽浄土に何しに行くんじゃ。」
と聞き返してきたそうです。
こぼうずは困ってしまい、
「・・・
とうふ買いに行くんじゃ。」
と言ったそうですが、
さて、極楽浄土には何をしに行くのでしょうか。
それは、先週もお伝えしたように
「(すべてを悟るための)修行をしに行く」
のです。
極楽浄土は、ゆっくりと休むところではありません。
そういうと、極楽なんかに行きたくないわと
思われるかもしれませんが、
そこは煩悩のない清らかな世界ですから、
すがすがしい気持ちで修行に励めるというわけです。
さて、ついでに蛇足を書くなら、
この世で修行するのと、
極楽浄土で修行をするのと、
どちらがご利益があると思いますか?
その話は、また次回に。
よければ考えてみてください。