おはようございます。
いつもブログ「お坊さんの1分説法」をお読みいただき
ありがとうございます。
今日は、『百喩経(ひゃくゆきょう)』
というお経に出てくる、こんな話を紹介します。
あるところに大金持ちがいました。
彼が旅行先で、別の大金持ちから招待をうけ、家を訪ねました。
その家に到着すると、彼は腰を抜かして驚きました。
彼は三階に案内されました。
三階から見る景色はとてもすばらしいものでした。
実は、彼は「三階」を初めて見たのです。
彼の住んでいる村には高い建物がありませんでした。
二階建ての家すらないのです。
彼は、すっかり「三階」が気に入ってしまいました。
そこで、帰ると早速、
彼は大工を呼んで「三階」をつくるように命じます。
わかりました。では、「三階」をつくりましょう。
大工は引き受けましたが、この大工も慎重です。
はじめて建てる三階建てですから、
土台から丁寧に作っていきました。
彼は毎日、工事現場に来て、
「まだか、まだか」と催促します。
大工は「まだです」と答えるだけで、作業を続けます。
ついにある日、彼はしびれを切らして大工にこう言いました。
「いったいいつまでかかるんだ。」
「旦那、今土台からやっと一階をつくっているんですよ?
三階なんてまだまだです」
「なに、土台から一階をつくっているって?
わしは三階をつくれと言っているんだぞ。
一階なんてつくらなくていい。早く三階をつくれ。」
すこし説教じみた解説になってしまいますが、
人はつい、簡単に結果が得られることを願ってしまいます。
しかし、努め励むことなく、ただよい結果だけを求めていては
この金持ちのようになってしまうということですね。