おはようございます。
 いつもこうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」を
 お読みくださりありがとうございます。
 今日は8月8日で、お盆が近づいてまいりました。
 「お施餓鬼(せがき)」という行事が行われるお寺や地域も
 多い時期ではないでしょうか。
 この「施餓鬼会(せがきえ)」とは、字のままに
 「餓鬼に施(ほどこ)す」おつとめです。
 すべての命は、六道輪廻(ろくどうりんね)といい、
 6つの世界(天界、人間界、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界)
 を生まれ変わると言われます。
 (仏教では、その輪廻から抜け出すことを目指しますが
 それについてはまた別の機会に書きたいとおもいます)
 そのうちの、餓鬼界(餓鬼道)に生まれてしまうと
 常に飢えや渇きに苦しみ、食料や水を摂ろうとしても
 口もとで火に変わってしまうという
 非常に苦しい一生を過ごさなければならないと言われています。
 その餓鬼道にいる、飢えや渇きに苦しんでいる者たちに
 食べ物や飲み物を施す方法(呪文やお供えの方法など)を
 お釈迦さまがお説きになり、その教えどおりに
 【お供えをし、呪文やお経を唱え、
 みなさんで手を合わせていただく。
 そして、その(餓鬼に施しをするという)功徳を
 ご先祖にも振り向け(回向し)て、供養をする】
 のが「お施餓鬼」という法要です。
 主に6月~8月に全国の寺院で行われますが
 8月のお盆の時期に重なることが多く
 お盆の行事の一部となっている寺院、地域が多いように思います。
 お施餓鬼に参加されると
 ご自身のご先祖だけでなく、お世話になった方や
 お顔の思い出される方のご回向もあるかと思います。
 そのたびに、今生かされているのはその人たちのおかげ
 という思いをもっていただき、手を合わせていただく、
 また、直接には知らない方であっても
 同じ思いで手を合わせていただくことが
 だいじであると伝えさせていただいております。







