みなさん、おはようございます。
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
先週は「対機説法(たいきせっぽう)」ということについて、
お釈迦さまは、たとえば少しサボり気味の人には
しっかりまじめに生きろという内容を、
また反対にがんばりすぎてしまっている人には
もっとゆったりと過ごしなさいという内容を
説法されていたと書きましたが、
これは「中道(ちゅうどう)」といい、
たとえばギターの弦は、張りすぎていてもいい音が鳴らないし
緩みすぎていてももちろんいい音が鳴りません。
ちょうど「いい加減」の張りが必要です。
「いい加減」がいいですよ、というのが「中道」の教えです。
ええかげんなやつやな、のええかげんではありません。
「中道」ということばには、
両端・両極端を離れて真ん中を歩むという意味があります。
他にわかりやすいのは、お風呂です。
熱すぎず、ぬるすぎず、ちょうどいい湯を
いい加減の湯、と言います。
また、たとえばお父さんが最初に風呂に入り
「今日の風呂、いい加減やったぞ、入っておいで。」
と言い、次に入った人が
「いやすごい熱かったよ」
という場合もあります。
「いい加減」とは人によってちがうのもポイントです。
みなさんも、張りすぎず、また緩めすぎず
「中道」の精神で「いい加減」に人生を歩んでいきましょう。