いつもこうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」を
お読みいただきありがとうございます。
コロナウイルスの第7波が猛威をふるっています。
感染の拡大、医療崩壊の懸念など、心配ごとは尽きませんが
最近、より感じるのは、人によっての「価値観の違い」です。
特にこのコロナウイルスに関しては
顕著に考え方の違いが現れているように思います。
極端に言うと、ですが
「コロナウイルスは怖い、
とにかく自分や大事な人に感染してほしくない」
という人と
「コロナウイルスは風邪の一種だ、かかったってたいしたことはない、
世の中は騒ぎすぎだ」
という人。
どちらにも、そう考える背景や理由があるので
一概に完全に否定することはできないのですが
コロナウイルスに対する考え方が原因で
ご家庭が不仲になったり、離縁に至ったり、という話も
時たま聞こえるようになってきました。
当然、命、健康を脅かすものとしての怖さはありますが
私たちの不和を巻き起こすという意味では
これも新たなウイルスの怖さだと言わざるを得ません。
ただし、こちらには(こちらにも)対処法があります。
相手の立場、そう考えた背景を「想像」すること。
考え方のちがうあの方には、なにかのきっかけがあって
そう考えるようになったんだ、と考えることです。
たとえば、過度に怖れている(ように見える)人は
過去に病気などで、大切な人を失ったことのある人かもしれません。
コロナウイルスなんて気にせず、経済を回せばいいんだ
という人は、身内に会社が倒産して生活が苦しく困窮した人がいる
のかもしれません。
すこし極端ですが
背景を想像(正しくなくても構いません)してみるだけで
少なくとも私たちを分断する「敵意」はすこし
和らぐのではないでしょうか。
マスクと熱中症の問題が気になる季節になってきました。
みなさん健康に留意され、よい夏休み、お盆をお過ごしください。