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猿沢池

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
みなさん、おはようございます。
 
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
 
今日は、このブログでも1~2回は書かせていただいているかとは
思いますが、奈良公園の近くにある「猿沢池(さるさわのいけ)」に
まつわる歌を紹介します。
 
詠み人知らずで、似たものもありますが、
ここではこちらを紹介します。
「手を打てば はいと答える 鳥逃げる 鯉は集まる 猿沢の池」
 
パンと手を打てば、
女将さんは、呼ばれたと思い「はいと答える」
鳥は、鉄砲かなにかで撃たれたと思い「逃げる」
鯉は、エサをもらえるのかと思い「集まる」
 
同じ現象でも、受け取り手によって全然ちがうということです。
 
たとえば今日をとりまく状況の中にあっても、
 
医療業界にいる人、同居の親が高齢である人、
観光業の人、飲食店を経営する人、
 
それぞれによって受け取り方がちがうのは当然で
自分の考えだけが正しいわけではない、ということを
一歩立ち止まって考えるだけでも
建設的な議論ができたり、
相手を思いやることにつながるのではないでしょうか。
2020-11-24 08:00:00

めでたいこと

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
みなさん、おはようございます。
 
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
 
今日は、仙厓(せんがい)和尚という禅僧のことばを紹介します。
 
ある年の正月、その地域の役人が、仙厓和尚の元を訪れ、
「新年なので、なにかめでたいことを書いてくれませんか。」
とお願いしました。
 
すると、仙厓和尚はこう書いたのです。
 
「親死ぬ、子死ぬ、孫死ぬ」
 
その役人は怒り出し、
「めでたいことをと頼んだのに、縁起でもない。なんということだ。」
と言うと、仙厓和尚は
 
「そうかなあ、子より先に孫が先立ったり
親より先に子が先立ったりすることがなく
家に若くして亡くなる人が出ないほどめでたいことがあるかのう。」
 
と言いました。
 
役人は意味を聞き、
「その通り、こんなにめでたいことはないです。」
と喜んで帰ったという逸話があります。
 
私たちはついつい、日頃のめでたいこと、ありがたいことを
見過ごしがちです。
 
たとえばコロナ禍の今、
当然、世間には感染されて大変な思いをされた方や犠牲者もおられます。
これまで通りの日々を過ごせなくなった方もおられます。
 
もし、これまでと大きく変わらず働けていたり
日常を過ごせているとしたら、それだけで
こんなにめでたくありがたいことはないのだと思います。
2020-11-10 08:00:00

中道(ちゅうどう)

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
みなさん、おはようございます。
 
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
 
先週は「対機説法(たいきせっぽう)」ということについて、
お釈迦さまは、たとえば少しサボり気味の人には
しっかりまじめに生きろという内容を、
また反対にがんばりすぎてしまっている人には
もっとゆったりと過ごしなさいという内容を
説法されていたと書きましたが、
 
これは「中道(ちゅうどう)」といい、
たとえばギターの弦は、張りすぎていてもいい音が鳴らないし
緩みすぎていてももちろんいい音が鳴りません。
 
ちょうど「いい加減」の張りが必要です。
「いい加減」がいいですよ、というのが「中道」の教えです。
 
ええかげんなやつやな、のええかげんではありません。
「中道」ということばには、
両端・両極端を離れて真ん中を歩むという意味があります。
 
他にわかりやすいのは、お風呂です。
熱すぎず、ぬるすぎず、ちょうどいい湯を
いい加減の湯、と言います。
 
また、たとえばお父さんが最初に風呂に入り
「今日の風呂、いい加減やったぞ、入っておいで。」
と言い、次に入った人が
「いやすごい熱かったよ」
という場合もあります。
「いい加減」とは人によってちがうのもポイントです。
 
みなさんも、張りすぎず、また緩めすぎず
「中道」の精神で「いい加減」に人生を歩んでいきましょう。
2020-10-06 08:00:00

対機説法(たいきせっぽう)

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
みなさん、おはようございます。
 
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
 
すこし更新があいてしまい失礼しました。
また、書かせていただこうと思います。
 
今日は、「対機説法(たいきせっぽう)」ということについて。
 
仏教を開かれたお釈迦さまは
八万四千の法門(はちまんしせんのほうもん)といい、
数え切れないほどの教えを遺されました。
 
その中にはたとえば、
「もっとまじめに毎日しっかりと生きろ」という趣旨のものもあれば
「もっと気を抜いてゆっくり過ごしなさい」という趣旨のものもあります。
 
前者を聞いた人にとって仏教は「まじめに生きろ」ということだし
後者を聞いた人にとって仏教は「ゆっくり自分のペースで生きろ」
ということになります。
 
これは一見矛盾しているようですが、
お釈迦さまは、対機説法、つまり人を見て、その人に合った教えを
伝えられていたのです。
「機(き)」とは、性格、性質のこと。
その人の性格によって説法をされていたということです。
 
似た言葉として「応病与薬(おうびょうよやく)」
というものがあります。
(医者は)病気に応じて薬を与える。
下痢の方に痛み止めを出しても効果がないのは容易に想像できると思います。
 
お釈迦さまの教えは、応病与薬、対機説法。
 
たとえば少しサボり気味の人には
しっかりまじめに生きろという内容を、
また反対にがんばりすぎてしまっている人には
もっとゆったりと過ごしなさいという内容を
伝えられていたのです。
 
来週は、この続きとして「中道(ちゅうどう)」の話
を書きたいと思います。
 
2020-09-29 08:00:00

生老病死

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
みなさん、おはようございます。
 
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
 
「生老病死(しょうろうびょうし)」ということばがあります。
 
私たちが誰一人余すことなく直面する問題を
お釈迦さまは「四苦八苦(しくはっく)」として表現されました。
 
そのうちの「四苦」が、この「生老病死」です。
「生」とは、この世に生まれる苦しみ。
(専門的には、せまい産道を通る時の苦しみのことを言い、
産道を通る時に圧迫される耐えがたい苦しみにより、
私たちは前世のことを忘れてしまうのだと考えられていました。)
 
そして「老」。年老いていく苦しみ。
 
「病」。程度の差こそあれ、病気になる苦しみ。
 
最後に「死」。私たちはいつかは死ぬという苦しみです。
 
「生」を受けたからには「老病死」は約束されているのです。
 
その最後の「死」を迎えるまでの期間はどれくらいなのか、
誰にもわかりませんが、
その期間を「どう過ごすか、どう生きるか」が
私たちに問われているのだと思います。

2020-08-18 08:05:12

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