みなさん、おはようございます。
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
今日は、仙厓(せんがい)和尚という禅僧のことばを紹介します。
ある年の正月、その地域の役人が、仙厓和尚の元を訪れ、
「新年なので、なにかめでたいことを書いてくれませんか。」
とお願いしました。
すると、仙厓和尚はこう書いたのです。
「親死ぬ、子死ぬ、孫死ぬ」
その役人は怒り出し、
「めでたいことをと頼んだのに、縁起でもない。なんということだ。」
と言うと、仙厓和尚は
「そうかなあ、子より先に孫が先立ったり
親より先に子が先立ったりすることがなく
家に若くして亡くなる人が出ないほどめでたいことがあるかのう。」
と言いました。
役人は意味を聞き、
「その通り、こんなにめでたいことはないです。」
と喜んで帰ったという逸話があります。
私たちはついつい、日頃のめでたいこと、ありがたいことを
見過ごしがちです。
たとえばコロナ禍の今、
当然、世間には感染されて大変な思いをされた方や犠牲者もおられます。
これまで通りの日々を過ごせなくなった方もおられます。
もし、これまでと大きく変わらず働けていたり
日常を過ごせているとしたら、それだけで
こんなにめでたくありがたいことはないのだと思います。