しらすとチンアナゴ
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
今年は新型コロナウイルスの影響で、学校など夏休みが少なくなりましたね。
我が家の息子も8月1日から少し遅めの夏休みに入りました。
昨日は朝食に、好物の釜揚げしらすを食べていました。
話は急に飛びますが、チンアナゴという魚をご存知でしょうか?
小さくて細くて長くてかわいらしい・・・水族館の人気者です。
息子もそのチンアナゴが大好きです。
釜揚げしらすを見て、よく「チンアナゴ」だと言っています。
確かに・・・少しだけ似てなくもないような・・・。
朝食を食べている時に、「チンアナゴ(しらす)、動かないね。」とつぶやいていました。
「死んでしまっているからね」と答えました。
「死んでるん?」と息子。
「生き物の命をもらってごはんを食べてるんやで」と話をしました。
食べ物が生きていた時の姿をしているところを見ることは大切だと、改めて思いました。
現代はどんどんその機会が失われていると思います。
(特に都市部ではその傾向が強いように感じます。現在の我が家も都市部にあります。)
栄養のバランスなどを教える前に、食べるものってどういうものなのか、もっと本質的なことをしっかりと知ってもらいたいと思いました。
大人には当たり前に知っていることも、小さな子には全て新しい知識だったりします。
出来るだけ意識しながら、食べ物の本質を伝えていけたらと覆います。
話は変わりますが、ここ数日とても暑いですね。
たくさん汗をかいた時の食事は、あえて少し塩辛いめの味付けにし、それで塩分ミネラルを補う、という話を聞かれることあるかと思います。
私の実家は建設系の現場仕事の事務所を営んでおりました。
みな炎天下で汗をたくさんかくので、自然と少し塩の強い料理が並びました。
料理には精製されていない良質の塩がおすすめです。
精製されたものはミネラル分が失われています。
現代のあらゆる食べ物は昔に比べてミネラルの含まれている量が少ないと言われています。
日ごろから精製度の低い良質の塩のご使用をおすすめします!
2020-08-10 08:00:00
レジ袋有料化からゴミのことを考える
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
7月からスーパーやコンビニなどのレジ袋有料化が始まりました。
レジ袋の使用を減らしても、プラごみの全体量は減らないのでは?という声も聞きます。
たしかに、先日ラジオでも「レジ袋の代わりにゴミ用の袋を100均で買う」という話もされていました。
ですが、ゴミを減らす意識が高まったり、他の行動につながっていく効果はあるのかなと思います。
話は変わりますが、私の大学の恩師は、エネルギーの話がが大好きな農学博士でした。
約20年前、教授の退官パーティーの時、奥様の手作りのエコバッグを全員に配って下さり、エコの話をしてくださいました。
当時、エコの話でリサイクルがよく紹介されていたのですが、、、
リサイクルは本当のエコではなく、ゴミを減らすことが大切と言われました。
リサイクルにはエネルギーがたくさん必要だからです。
必要なものを買うときはよく考える。そして大切に使う、それがエコにつながるんだと。
今では常識のような話も、当時20代の私には十分考えさせられる出来事でした。
そのエコバッグはまだ大切に使わせてもらっています。
私の入っている生協ではビンはほとんどリユースです。
リサイクルよりもリユース(洗って再利用する)のほうが圧倒的に使うエネルギー量は少ないそうです。
しょうゆのビンを洗っていると、次の人につながっているんだなぁ、と大切に感じます。
食品を包装している袋にも再利用できるものがたくさんありますので、台所でゴミ袋として使います。
(焼きそばの袋、パンの袋、冷凍コーンの袋などなど・・・結構使える大きさのものがあります。)
ゴミを捨てるために、新たなゴミを出来るだけ生じさせないことを心がけています。
一つ一つは本当に小さいことだと思います。
小さな思いやチカラが集まって大きなことが出来ると思います。
ゴミを減らすことってとても難しいですが、これからも自分が出来ることを一つずつ実行していきたい
と思います。
2020-07-20 07:00:00
梅ジュースと梅干し
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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今年もまた、梅仕事の季節が来ました。
私も先週と先々週、恒例の梅ジュースと梅干しを仕込みました。
毎年ほぼ同じ生産者の方から梅を買わせてもらっています。
今年は特に色々と大変なことがありました。
そんな中でも変わらず今年も美味しい梅を届けてくださり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そして今年も変わらず梅仕事が出来ることに幸せを感じました。
作られたことのある方はご存知だと思いますが、梅ジュースはとっても簡単に作ることが出来ます。
梅干は漬けてから、また取り出して天日で干す作業があり、ちょっと手間がかかりますが、わが家は瓶でつけてそのまま天日で干す、簡略化スタイルを昨年からとっています。
というわけで、両方とても簡単なのです。
こういった手づくりのものは正解がないのが好きです。
もちろん、クオリティを求めれば色々なやり方を極める必要はありますし、守らなければならない手順はおさえる必要はあります。
同じ材料でも、その家の環境や作る人によって味が違い、味わい深い個性が出ます。
そういったところも好きです。
もくもくと梅と向き合って手を動かしていると、気持ちが「今」に集中できます。
あれやこれやといっぱいになっていた頭がすっきりしてきます。
忙しい時ほど、季節を感じ、あえて暮らしにひと手間をかけることで、ゆったりとした「すきま」が出来てきます。
自分を大切にするために必要な仕事の一つとなっています。
梅仕事だけではなく、らっきょうやしょうがの甘酢漬け、しそジュースなど、この季節は手作りが楽しいです。
大好きな季節を満喫したいと思います。
余談ですが我が家の息子(4歳)は梅ジュースとしそジュースが大好きです。
美味しく季節を教えています(^^)
2020-07-06 07:00:00
「目的」を考える
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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学校再開から2週間経ちました。
子どもの幼稚園のお迎えの前のひと時、先週の金曜日のお昼前にNHK「ぐるっと関西」を観ていました。
整理収納アドバイザーの先生がおうちの整え方のお話をされていました。
先生は、家を片付けることの目的は「家族みんなが心地よく暮らすため」であると言われていました。
おうちがテレビで映されていましたが、何もかもをすっきりとしまい込んだキレイーな収納をしているのではなく、オープンな棚に家族のモノがよく見えて(それでいてちゃんと片付いており)、家族の生活を大切にされているのがすごく伝わってきました。
そこでアナウンサーの女性が
「自分は「片付けること」が「目的」になってます。家族が散らかすと「せっかく片付けたのに~!!」って怒ってしまう・・・」と。
ほんと、よくある話ですよね。。
片付けもなんでもそうだと思うのですが、「目的」は何かを考えて行動することはとても大切だと思います。
例えば食事でも。
自分にとっての目的はなんですか?(他の人と違っても全然OKです!)
例えば私の場合です。
毎日、いきいきと楽しく幸せに過ごしたいから、
家族が自分の力をしっかり出して頑張れるように、健康を守り、元気な身体を作ることが目的です。
それに美味しいものが大好きで楽しく食べたい。
では、どうすればいいのかを考えると、
こったものでなくとも簡単でも家族が美味しいと思い、喜ぶ料理を作る。
毎日ではなくともトータルでバランスの良い食事を心がける。
食材や調味料・油は安全性を考え安心できるものを選ぶ。
など、を意識して食事作りをしています。
料理をSNSに載せるわけではないので、他の人の目は気にしません。
しんどい時は無理せず、家族や自分が選んで好みの市販のものや、缶詰・冷凍食品なども使います。
やっつけな感じになると罪悪感を感じてしんどくなるので、いくつか選択肢を持って、前向きに利用します。
しんどいなぁ・・・と思うことがあると、なんのためにそれをやっているのかを考えます。
すると今やるべきことや自分がどのようにしたいかが見えてきて、しんどいけどやらなければならないと思い込んでいたことが実はやらなくてもいいことに気づいて手放すことが出来ます。
コロナのことや新しい生活で、お疲れを感じやすい時期です。
頑張りすぎ注意!で、
自分らしく肩の力を抜いて行動できるといいなぁ・・・と思います。
2020-06-15 08:00:00
新しい生活のことを考える
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
多くの地域の緊急事態宣言が解除されました。
私の住む町も解除され、少しずつ人が外に出て依然とは違う光景が見られるようになりました。
緊急事態宣言の間、学校も休校、仕事も在宅になったり、おうちでご家族のごはんを毎食作られてストレスを感じている、食費がかかってつらい・・・、というお話をよく耳にしました。
先月4月ですが、日本経済新聞に掲載された記事がおもしろかったので、まずは、こちらの記事を紹介させてもらいます。
~「家事オペ力」磨く主婦豪機関 しゅふJOB総研所長 川上啓太郎~
プロの料理人以外で1万食以上の料理を作ったことがある人はいるだろうか。実は日本中にいる。主婦だ。仮に1日3回、365日休まず食事を作れば、1年で1095回。4人家族なら4380食。3年でゆうに1万食を超える計算になる、よく主婦業に専念している期間をブランク(空白)と呼ぶが、この労力を費やしている時間は本当にブランクだろうか。
1万食を作るのもすごいが、そこで磨かれる能力もすごい。まず献立。家族の健康や好み、家計などと照らし合わせて毎日最適な献立を「企画」する。続いて仕入れから後片付けまでの「段取り」を考え「実行」する。
私はこの能力を家周り仕事のオペレーション力、略して「家オペ力」と呼んでいる。
主婦業期間はブランクではなく、職場とは異なる状況下で様々な能力を磨く家オペ期間だ。他にもコミュニケーション力やリーダーシップ、マネジメント力など多様な能力が磨かれる。ビジネスシーンでソフトスキルと言われる基礎的能力だ。職務が変わると応用が利きにくいテクニカルスキルとちがい、すべての職務で有効なのでポータブル(持ち運び可能)スキルとも言われる。
・・・職場を離れた機関を空白ととらえるのは一画的な見方でしかない。仕事以外の期間をブランクと呼ぶ風潮などなくなればいいと思う。
以上、これは「食事作り」の話だけのことではないと思います。
色々なことが行き詰ったり滞ったように思えることもあった、おうちで過ごした期間はたくさんの能力が磨かれたと思います。
私の知人の中にも、コロナで仕事・収入が減り、家計を切り詰めながら暮らしている方も。
ため息をつき、ぼやきながらも、様々な工夫で楽しみながら乗り越えているお話をいろいろと聞かせてもらいました。
比較的環境に恵まれた方からは、家族でゆっくりと過ごせる時間が出来てよかったという声も聞かれました。
以前の毎日が忙しすぎた・・・と思いを巡らせている人も。
一人ひとり、自分や家族、周りの人たちの幸せのことを考えたり、色々な思いで過ごされた期間だったのではないでしょうか。
6月から段階的にですが、新しい生活が始まります。
以前にただただ戻るのではなく、私自身もこの期間で考えたことや学んだことを忘れずに次のステージへ進めるといいなと思います。
2020-05-25 07:00:00