いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
最近、「心がラクになる ドイツのシンプル家事」というタイトルの本が置かれており、タイトルに惹かれて買って読んでみました。
その本の中で、いくつかハッと気づかされることがありました。
その一つを紹介したいと思います。
著者の久保田由希さんはドイツで生活するようになり、家事に対して「もっと気楽でいいんだ」と思えたそうです。
例えば食事。
ドイツの食生活はとてもシンプルで、平日は昼に温かいものを食べ、夜は火を使わない食事が伝統です。
(本で紹介されているドイツのご家庭食事はシンプルで驚きます!夜はサンドイッチとか。量は食べているのでしょうが・・・)
一方で余裕のある休日にはいろいろ楽しんで作ったりするようです。
夕食は平日でも料理を何品も作るもんだと当然のように思いこんでいたのが、(実際に夜パンやサンドイッチを食べはしないが)「もっと簡単でいいのかも」と気負わなくなったそうです。
日本では当たり前だと思っていたことが、案外省いても回ること、やらなくても大丈夫なこともあると気付いたそうです。
ドイツ人の合理的な考え方は新鮮で刺激をうけました。
例えば、作業の目的を常に考えること。
なんのためにその作業を行うのか、本当に必要なのか?を考えます。
すると、
やらなくてはいけないという思い込みでやっていた作業があることに気付き、100%の力でやらなくてもよい作業がいくつも見つかります。
久保田さんの言葉に、
「家事は生きる上での基本ですが、生きる目的ではないはずです。」とあります。
美味しくて安心できる食事を提供すること、清潔で整った住まいにするためにそうじすることなど、目的を達成するために家事(作業)を行っていますが、作業自体をすることが目的になり作業が完璧に出来なくてイライラしてしまうと・・・本末転倒ですね。
そう考えると、自分の時間敵余裕や気力体力がキャパシティーオーバーになる前に、
時には掃除洗濯を外注したり、安全な材料で安心できる食事を提供してくれる宅配や生協、お惣菜屋さんを選んで利用することもアリですよね。
また「世の中にはたくさんの家事ノウハウがあり、どれも役に立ちそうに思いますが、あくまで自分のスタイルに合えばの話。自分の価値観を知り、自分や家族に会うやり方を見つけること。」とも書かれていました。
家事だけではなく、生き方にも通じることばだと思います。
自分が大切だと思うことややりたいことには思い切り手間と時間をそそぐ、そのためにもその他の作業は合理的に目的を考えて行うというわけです。
本では14のドイツのご家族の過ごし方が紹介されており、それぞれちがった価値観の違った暮らし方が紹介されています。
みんなちがってみんないいんだ、と、
自分らしく肩の力をぬいて生きるヒントが書かれている本でした。