栄養のチカラ
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
皆様、ステイホームのゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしたか?
わが家も例年と違う連休の過ごし方をしました。
とにかく息子の自転車の練習で、近所をたくさん走りました。
外出をしなかったので、ご飯も家で食べていましたが、たくさん動いてはいるものの、食べる量もたくさんになりました。
新型コロナウイルスのことで、免疫のことを考えた食事されている方も多いかと思います。
日々の食事に発酵食品を取り入れているというお話もよくお聞きします。
先日届いた日本栄養士会の機関誌にも新型コロナウイルスと栄養の話が書かれていました。
皆様の参考になればと思い、少し紹介します。
免疫はいろいろな栄養成分が複雑な代謝を営むことによって成り立ちます。
多くの栄養素がいろいろな形で関わっていることがわかっています。
例をあげると、各種ビタミンは代謝を営む補酵素として働き、欠乏は免疫能を営む細胞機能のレベルを低下させる原因となります。
一方、肥満や糖尿病の過剰な栄養も免疫の低下を誘発します。
現在、免疫能に関係する栄養には、
エネルギー、たんぱく質、nー3系脂肪酸、食物繊維、ビタミンA、D、E、B群、c、鉄、亜鉛、銅、セレンがあり、乳酸菌も関与します。
食事からとる多くの成分が総合的に作用しながら、健康を維持しているといえます。
三食のごはんで毎回バランスをよくとるのは難しいと思いますが、特定の食品にかたよりすぎないように意識することが大切かと思います。
スーパーでは乾麺、パスタ、レトルト、冷食、小麦粉、ホットケーキミックス・・・などが売り切れ、品薄状態になっています。
少し食事バランスがかたより気味なのかな?と思うシーンに出会います。
ストレスの多い時期ですし、一時的にかたよるのはあり、だと個人的には思います。
ですが、緊急事態宣言も延長され、新型コロナウイルスとのお話はまだ続きそうです。
身体が資本。大切にメンテナンスしないと持ちません。
外出の自粛でまとめ買いされているかたも多いと思います。
買い物に出かけるときに、少し「買いだめ」ではなく、「バランス」を意識して旬の生鮮食品などを選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。
よい食べ物を身体に入れても、うまく機能しなければもったいない。
睡眠不足は消化吸収能に影響を及ぼしますので、しっかりと睡眠もとりましょう。
運動・栄養・休養を無理なく取り入れたいですね。
(いつも自分にも言い聞かせています。。。)
栄養のチカラで毎日頑張ってくれている身体をサポートしましょう!
2020-05-11 07:00:00
「ステイホーム」で、暮らしに向き合う
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
東京都など7都道府県に緊急事態宣言が出されて、初めて週末が過ぎました。
私が住む兵庫県も対象地域です。
そして我が家は、特に人が多く、移動も多い阪神地区です。
どの地域の方も同じとは思いますが、自分事としてとらえ、注意して過ごすように心掛けています。
家にある使い捨てのマスクの在庫が少なくなってきたために、家族の分のマスクを作りました。
ですが、ガーゼもゴムも近所のお店には売っていません。
幸い、息子が赤ちゃんの時に使っていたガーゼがたくさんあったのと、ウエスにする予定だった主人のワイシャツ、私のブラウスの着古したものを取ってあったので、それを材料に作りました。
最近フライパンがいたんで使い勝手が悪くなってきたのですが、私の住む地域はお店がほとんど閉まっており、お気に入りの店も同じくで、買えません。
今までよりも大切に延命しながら使っています。
お金無いわけではないのに、必要なモノが買えない。
でも、これって当たり前のこと・・?1
古くなった、ちょっと壊れた → 買えばいい
ではなくて、大切に使うという意識が少し欠けていたように思います。
今までモノを出来るだけ大切に使ってきたつもりでしたが、やっているつもりでまだまだできていなかったなと反省しました。
アフターコロナ、早く以前のような普通の暮らしにもどりたい・・・
と、よく聞きますし、私もそう思っていました。
しかし、前のまんま戻ってはいけない気がします。
当たり前と思っていた暮らしには幸せを感じ、そして、生き方や暮らし方に対する意識は変えなくてはいけない。
「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」
という相田みつをさんの言葉を、最近よく目にするようになりました。
自分のことのみではなく、みなのことを考えて。。。
たくさんの情報が現在も溢れています。
大量の情報を得て、選ぶ行為は頭を使いますし、とても疲れます。
頭を使っているので「考えている」と錯覚してしまうときがあります。
しかし今、モノや情報を「得る」ことで解決を探るのではなく、
自分の頭で知恵をしぼって、考えて、工夫して暮らすことの大切さを実感しています。
次々と絶え間なく与えられている情報のなかで溺れてしまうと、不平不満でいっぱいになってしまうことも。
「希望の未来を見つめれば、視界が広がる。今やるべきことが見えてくる。」
と、尊敬する人が言いました。
小さくても一人一人の前進しようとするチカラが、少し先の未来を変えると信じ、今は行動したいです。
2020-04-13 08:00:00
みんな料理上手
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
突然ですが、皆さんはご自分が「料理上手」だと思いますか??
少し前のことですが、友人と話をしている時に、その友人が「私は料理が得意ではない。」と言いました。
確かに時間をかけて凝ったものを作ったり、まめにすることはしていないかもしれません。
ですが、短時間で食べ盛りの子どもたちにフライパン一つでボリューム満点の大皿料理をさっと出しています。
子どもたち、お父さんも大満足。ガツガツ食べて「おかわりー!」の元気な声です。
私は彼女を「簡単フライパン料理の達人!」と思い、いろいろなレシピを聞きました。
そういえば、他にも自称「料理が苦手」な人たち、います。
その人たちも話を聞くと、やっぱり得意なコトあります。
大鍋料理の達人や、ホットプレートの達人もいます。
一から手作りが苦手・・・でも冷凍食品でアレンジ上手。
保健指導の仕事をしていた時に出会った単身赴任中のお父さんはお豆腐のトッピング名人でした。
インスタント麺にいろいろな食材を加えるアレンジ名人のお父さんは、私に楽しそうにレシピを教えてくれました。
(健康的にはどうなのか・・・というお話は今回ちょっと置いておきますね。)
私自身は、めんどうくさがりの性格なので、それを逆に利用して、出来るだけ工程や材料をシンプルにして、「この材料と手間で、なかなかおいしいやん!」っていうレシピ考えるのが好きです。
何でも買って食べられる世の中ですが、
料理することは、生きるため、食べるためににみんなに必要で尊いものだと思います。
料理が得意とか苦手とかにとらわれないで、みんなが自信を持って楽しく作って、笑顔で食べて食べさせられる世の中になればいいなと思います。
もし、「苦手」とか「自信ない」と思っている方がおられたら、いいとこ探しをして、自分だけの「料理上手宣言」をしてみませんか?
みんなが同じベクトルの料理上手じゃなくてもいい。
みんなちがって、みんないい、と思います^^
2020-03-30 08:00:00
美味しい腸活
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
学校が休校になり1週間が経過しました。
不要不急の外出を避けてすごされていたり、、、新型コロナウイルスのことで、毎日心配されている方が多いかと思います。
腸は人間の免疫力の7割を作っている・・・
というお話は、皆さん一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。
私が加入している生協のチラシで、食事における腸活について簡単にわかりやすく書かれた記事がありました。
テレビなどでも新型コロナウイルスの対策として食事や生活習慣の話など特集されていますので、聞いたことのある話だとは思います。
ですが、改めて皆様の覚書となりお役に立てればよいなと思い、こちらで紹介させてもらいます。
・・・・・・
(東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎医師のお話より。)
「免疫が高ければ、仮に感染しても発症しにくい。腸内細菌が活性化する野菜中心の食事をし、糖分は控え、暴飲暴食をせず規則正しい生活をしながら、余計なストレスを避ける、それに尽きます。」・・・
・・・「腸内細菌は「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に分けられます。この3つは「2:7:1」の割合が理想的な腸内環境。食品と一緒に善玉菌が入ってくれば日和見菌がこれにくっつき、免疫を高めます。」
「この善玉菌が多いのが納豆や味噌、醤油、塩麹、キムチや漬物、甘酒などの発酵食品です。発酵食品は腸内の善玉菌を増やす植物性乳酸菌が豊富です。漬物はちょっと漬けた浅漬けでも乳酸菌がワーッと増えます。またトロロや納豆、メカブなどのねばねばに含まれるムチンは、腸粘膜を正常に保ち、腸内の働きを助けてくれる。
酢に含まれる「短鎖脂肪酸」は腸内細菌を増やし、免疫を活性化させる。食物繊維が豊富で腸の粘膜を守るキャベツを一緒に食べる「酢キャベツ」やもずく酢もいい。
・・・・・・
あれもこれもしなければ・・・というよりも、
あーそうそう、そうだった、発酵食品をもう少し取り入れてみようかなー、とか、
そんな感じで思い出したり、きっかけになれば、と思いました。
(余談ですが、一昨年、ぬか漬けの漬け方を教えていただいた漬物屋さんのお話。昔とちがって今の市販の漬物は添加物や化学調味料が多く使われているものがあり、発酵食品としてのチカラが期待できないものもあるので、期待して食べるなら原料は見極めてね!とのことです。)
わが家では無理なく出来る、ぬか漬けと酢キャベツをよく食べます。
ぬか漬けは野菜を切ってぬか床につけるだけ。
酢キャベツも刻んで塩して酢(または甘酢)でつけるだけ。
簡単に作れて美味しいですし、おすすめです^^
辛いのが好きな方でキムチを使った料理で腸活してるよ!と言われる方も。
納豆ともずくの合わせ技が好き!と教えてくれた方もいらっしゃいます。
ご自分にあった美味しい腸活のヒントになれば嬉しいです^^
2020-03-09 08:00:00
有機野菜のチカラ
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださりありがとうございます。
先日、発達障がいについて話し合う座談会に参加してきました。
発達障がいのお子さんを現在3人育てられている方が、主にお話をして会をすすめてくださいました。
そこでお話ししてくださった中に、食事の話もありましたので、こちらで紹介させてもらいます。
一番上の子どもさんは3歳くらいから偏食がすごかったそうです。
「元気だしそれでOK!」と無理せず受け入れてきたのですが、ある時、有機にんじんとりんごを使ったジュースを与えて、子どもさんも喜んで飲むようになりました。(砂糖は無添加です。)
毎朝一杯ずつ飲んだそうです。
すると少しずつですが、他の野菜も食べるようになり(主に有機や無・省農薬)、高校生になった今ではお弁当は野菜たっぷり入れて~!って言っているそうです。
そして、有機野菜をよく食べるようになってからは、問題行動の数が明らかに少なくなっていったと言われていました。
今では農薬の味を見分けられるそうです!?
味覚がとても敏感だから偏食が多かったのかもしれませんね。
そして、野菜はお守りのようになっているそうです。
「しっかり食べているから大丈夫!」と。
(あくまでもうちだけですからね~、と言って教えてくださいました。)
自分の力になってくれる、と、信用して食べるというのも大切なことですね。
有機野菜は微生物がしっかりと働いてくれるので、野菜にミネラルがたくさん含まれていると言われます。
そして最近海外では一部の農薬(脳や発達障がいなどに影響があると疑われている)を排泄する働きがあると研究されているようなので、後付けかもしれませんが理にかなっているのかもしれません。
食事だけではありませんが、
育児書などのマニュアルで書かれていることはあまり当てはまらなかったので、実際に子どもをしっかり見て、何事もトライ&エラーでやってきたそうです。
そして子どもの個性をしっかりと把握し可能性をうんと信じて進んでこられたそうです。
情報はたくさんありますが、
選んで、実行して、結果を考察して、、フィードバックの繰り返しで自分たちに合ったものを見つけていけるんだと思いました。
私もそうなんですが、「ついついネガティブな言葉で子どもを叱ってしまう・・・」という悩みのお母さんもたくさんいらっしゃいました。
そこでは、「気づいたときにフォローすれば大丈夫!」と。
イライラして無駄に叱ったときは、素直に子どもに謝って、そこからまた、
子どもに自信を持てる言葉をたくさんかけてあけましょう!と言われていました。
私たちは何度でもやり直せる。
あきらめず、とらわれず、何度でも、いい一日へと変えることが出来る。
そんなことを教えていただきました。
発達障がいや育児のことだけではなく、しなやかに自分らしく生きるため、何事にもあてはまる考え方だと思いました。
2020-03-02 08:00:00