いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
今回は冷蔵庫について書きたいと思います。
突然ですが、冷蔵庫の中身、整理できていますか?
先日、冷蔵庫を持たない暮らしを実践されている方の本を読みました。
元朝日新聞記者、稲垣えみこさんの「寂しい生活」という本です。
(ちなみに稲垣さんは冷蔵庫だけではなく、電子レンジなどあらゆる家電無しで生活されています。)
そこで書かれている冷蔵庫についての概念がすごい!と思ったので、少し紹介させてください。
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冷蔵庫があれば、明日、明後日、はたまた一週間後のことまで視野に入れて買い物することができる。
さらに冷凍すれば一か月後まで見渡すことだってできる。
なるほど冷蔵庫とは、時間を調整する装置だったのだ。
時間という本来人の力ではどうしょうもないものを「ためておく」神のごとき力を手に入れたのである。
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そして、頭の中で将来の食卓に思いを巡らし、「いつか」食べるものを次々とカゴに放り込んでいく(買う)ことができる。
冷蔵庫は「いつか」の夢がいっぱい詰まった箱、「夢の箱」である・・・。と。
(その「いつか」が来ず、冷蔵庫で化石となることも・・・ありますよね。)
冷蔵庫を持たない暮らしをすると、その日食べるだけものをその日考えて買う暮らしになったそうです。
すると、実際自分が生きていくために必要なたべものは驚くほど少なかったと気づかされたと書かれています。
将来(これから食べるウキウキ食材)も、過去(買い置きしてあったとっておき食材)もないちっぽけな今を生きる生活。
それは「今、ここを生きる」ことにつながった、と言われています。
冷蔵庫が当たり前にあるものなのでそんなこと考えたこともなかったのですが、明らかに将来と過去に振り回されて余分に思い悩み生きているなと私自身気づかされました。
稲垣さんのような冷蔵庫のない生活はできませんが、過剰なまでの心配からや将来を思いめぐらせすぎての買いだめは今を生きることを阻んでいると気づいたのでやめるようになりました。
余分な買いだめがないと、それに振り回されることも少なくなり。。。
食べるという行為においてですが、過去と未来に振り回される頻度が減りました。
というわけで、冷蔵庫がすっきりすると、、、穏やかな今を生きられているような気分になり、なんだか心も軽くなりました。