スウェーデンの「ラゴム」について
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
先週までNHKで放送されていた料理番組「レイチェルのスウェーデンのキッチン」という番組を毎週楽しみに観ていました。
かわいいレイチェルさんの豪快で楽しい調理、そして出来上がったおいしそうなお料理、とてもおもしろかったです。
番組を観ていると、スウェーデンのことが気になり色々と調べてみました。
「ラゴム(ラーゴム)」という概念がスウェーデンにはあるそうです。
「多すぎず少なすぎず、ちょうどいい」
というような意味で、物質主義や消費主義とは反対の、適度で節度あることをよしとする考え方です。
今あるものに幸福と満足を感じ、今自分が持っているもので十分、ちょうどいいと思える心のもちかたです。
働き方も予定も、自分に無理のない範囲で時間管理しながら進める。
休む時と頑張るときのメリハリをつけて、「自分にとってちょうどいい具合」を大切にして心地よく生きる。
日本だと、「自分にとってのちょうどいい」を優先するよりも、少し無理して頑張ったりしてるほうが評価も上がるし、周りから見てちょうどいいんではないかなぁとか、自分軸よりも他人軸を大切にしてしまう時も多々ありますよね。
それはそれで悪いことではもちろんありませんが。。
ちょっとした無理が塵も積もれば山となって、疲れ切ってしまう時もありますよね。
食事についても、自分にとって「ちょうどいい」って難しいです。
食べたいからと言って、おなかがパンパンになるまで食べるのは「ちょうどいい」「心地いい」とは違いますし、極端に何かを制限するのも違うかもしれません。
何をどれだけの量食べたいという「気持ち」と、「体」の心地よさのバランスがとれていないと、本当の「ちょうどいい」を見つけることはむずかしい。
情報や知識はたくさんあふれていますが、一度忘れて自分軸での心地いい食事って何か、探してみたくなりました。
自分にとっての最適を、暮らしのいろいろなところで見つけることが出来たら、、、
なんだか毎日が気持ちよく暮らせそうですね。
ちょっとだけ「ラゴム」の精神を真似してみたいと思います。
2019-12-02 08:00:00
「鉄分多め」の一日
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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突然ですが、「鉄道の日」ってごぞんじですか?
我が国の鉄道は、1872年(明治5年)10月14日、新橋~横浜(現在の桜木町駅)間が開通し、歴史の第一歩を踏み出しました。
この日を記念して、10月14日を「鉄道の日」、11日~20日を「鉄道の旬間」としています。
この期間前後は鉄道関係のイベントが各地で開催されているのですが、
昨年と今年、二年続けて、天王寺公園の「てんしば」で開催されている「駅祭ティング(エキサイティング)」に行ってきました。
息子が2歳くらいから電車や蒸気機関車、踏切などの「鉄道」にはまり、主人の友人に鉄道ファンの方がいるので一緒に連れて行ってもらいました。
イベントでは鉄道各社のPRステージがあったり、物販もあります。
ゲストステージではテレビ番組「笑神様・・・」の「鉄道ビッグ4」の一人、南田マネージャーと女子鉄アナウンサー久野知美さんのトークショーがありました。
息子はその時買ってあげた電車のおもちゃに南田マネージャーと久野知美さんにサインをしてもらいました。
短い時間でしたが、お二人とも、息子にとても優しく声をかけてくれました。
小さい子も楽しめるように、ミニ電車に乗れたり、じゃんけんゲームなどもありました。
鉄道ファンのなかでも、マニア度の高いことを「鉄分多め」と言うそうです(笑)。
物販でも子供向けの電車のキャラクターグッズはライトグッズ、
マニア向けの本格的なもの(昔の鉄道資料みないなものがありましたが・・・)は鉄分多め、と分けているところもありました。
息子のおかげで、今まで全く知らなかった鉄道の世界を日々知ることになったわけなんですが、なかなか面白いです、
アナウンサーの久野知美さんの著書「かわいい鉄道」を主人の友人からいただいて読みました。
(ちなみに和歌山電鐵、南海加太線めでたいでんしゃ、JR特急パンダくろしお号も載っています!)
鉄道への愛が・・・まっすぐです。
好きなものを好き!って自信を持って発信できる姿は清々しく、いいなぁと思いました。
目的を持ってお出かけするのもいいですが、交通手段である「鉄道」をゆっくり楽しみながらのんびり出かけるのもまたよしです。
そして目的地だけではなく鉄道も楽しめるとお出かけは何倍も楽しめるはず。
また来年も開催されそうですので、興味を持たれた方、(もたれなかった方も(笑))、「駅祭ティング」に一度足を運ばれてはいかがでしょうか?
普段何気なく利用する「鉄道」のことを、今までよりもちょっと(いっぱい?)好きになりますよ♪
今回はまったく「食事ノート」ではありませんでしたが、また次回から食事の話に戻りたいと思います!
2019-11-18 07:00:00
化学物質と食事
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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私はある特定の化学物質の過敏症です。
それはアレルギーなどとは違い血液検査などでは発見できませんでした。
ですが、明かに体調に不調が出ます。
過敏症でない方には何ともない物質が、自分だけには不快に反応する。
私のように病気とまではいかないけれど日常生活で困っているかたの参考になれば・・・と思い、私が読んで参考になったと思う本をこちらで紹介させていただきます。
「家庭でできる身のまわりの化学物質から家族を守る方法」
(著者は東海大学副学長で医学部長の 坂部貢さん です。)
身の回りにはどのような化学物質があるのか、どのように軽減させることができるか、うまく付き合っていくか、具体的にわかりやすく書かれています。
食事面でのことも参考になりました。
ビタミン・ミネラルは有害物質の解毒や排出を促します。
旬でない食材の多くは化学肥料を多く使っていることが多々あること、そしてビタミンミネラルの含有量が少ない傾向にあります。
というわけで、日常で出来る簡単な方法としては旬の食材を食べること。
今、日本人のミネラルバランスは危機的状況にあるといわれています。
原因としては野菜などに含まれるミネラルは昔と農法が変化し減ってきていること。
そしてミネラルは腸での吸収が難しく食べたものにより吸収が妨げられてしまうことがあります。
ミネラルの吸収を阻害したり排出する働きをする代表的なものが食品添加物に含まれるリン酸塩です。
栄養バランスを考えて食事しているつもりでも、加工品や総菜、外食、旬ではないものをたくさん食べている場合はビタミンミネラル不足になっていることも考えられます。
忙しく食事作りに時間がとれない時は総菜やレトルトを使用したり外食する。
いつもの元気で余裕があるときはバランスを考えて旬の食材で手作りする。
いろいろな事情で外食や総菜などが続いた場合は、信頼できるメーカーのサプリメントや健康食品でミネラルを補うという方法を選ぶこともできます。
現実的にできることとして、
重大なリスクを避けながら、生活や家計を壊さない範囲で上手に付き合うことを著者はすすめられています。
他にも生活習慣の工夫では、
多くの化学物質が体内で代謝の過程を経て汗や尿として排出されるため、有酸素運動や入浴、睡眠を大切にし、代謝を活発にすることがあげられていました。
つまり、運動・栄養・休養。
毎日の生活を整えて暮らすことが、大切ということがわかりました。
先にも書かせてもらいましたが、少しでもお困りの方の参考になれば嬉しいです。
2019-10-28 09:00:00
冷蔵庫は「夢の箱」?
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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今回は冷蔵庫について書きたいと思います。
突然ですが、冷蔵庫の中身、整理できていますか?
先日、冷蔵庫を持たない暮らしを実践されている方の本を読みました。
元朝日新聞記者、稲垣えみこさんの「寂しい生活」という本です。
(ちなみに稲垣さんは冷蔵庫だけではなく、電子レンジなどあらゆる家電無しで生活されています。)
そこで書かれている冷蔵庫についての概念がすごい!と思ったので、少し紹介させてください。
・・・
冷蔵庫があれば、明日、明後日、はたまた一週間後のことまで視野に入れて買い物することができる。
さらに冷凍すれば一か月後まで見渡すことだってできる。
なるほど冷蔵庫とは、時間を調整する装置だったのだ。
時間という本来人の力ではどうしょうもないものを「ためておく」神のごとき力を手に入れたのである。
・・・
そして、頭の中で将来の食卓に思いを巡らし、「いつか」食べるものを次々とカゴに放り込んでいく(買う)ことができる。
冷蔵庫は「いつか」の夢がいっぱい詰まった箱、「夢の箱」である・・・。と。
(その「いつか」が来ず、冷蔵庫で化石となることも・・・ありますよね。)
冷蔵庫を持たない暮らしをすると、その日食べるだけものをその日考えて買う暮らしになったそうです。
すると、実際自分が生きていくために必要なたべものは驚くほど少なかったと気づかされたと書かれています。
将来(これから食べるウキウキ食材)も、過去(買い置きしてあったとっておき食材)もないちっぽけな今を生きる生活。
それは「今、ここを生きる」ことにつながった、と言われています。
冷蔵庫が当たり前にあるものなのでそんなこと考えたこともなかったのですが、明らかに将来と過去に振り回されて余分に思い悩み生きているなと私自身気づかされました。
稲垣さんのような冷蔵庫のない生活はできませんが、過剰なまでの心配からや将来を思いめぐらせすぎての買いだめは今を生きることを阻んでいると気づいたのでやめるようになりました。
余分な買いだめがないと、それに振り回されることも少なくなり。。。
食べるという行為においてですが、過去と未来に振り回される頻度が減りました。
というわけで、冷蔵庫がすっきりすると、、、穏やかな今を生きられているような気分になり、なんだか心も軽くなりました。
2019-10-14 22:00:00
「手間」と「無駄」
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
先日、主人と「便利さ」について話をしていました。
便利な家電や機械が世間ではたくさん出回っていますし、
不便を少しでも無くすように便利な商品が日々開発されています。
便利情報もたくさん出回っています。
便利な生活に慣れすぎてしまい、便利さを追求しすぎて、「不便」は悪いものように一見感じてしまいがちです。
ですが、この「不便」がもたらす「有益」さを京都大学で研究しているところがあるそうです。
(不便益とかいうらしいです。)
主人がホームページを出してくれたので、一部読んでみると心に響いた文がありましたので、ここで紹介させてください。
京都のある、帆布でカバンを作っているお店の職人さんの作業における心構えの言葉。
「無駄ははぶいても、手間ははぶきたくない。」
「無駄」と「手間」は全く別物である、と。
私たちの生活の中ではひょっとして「無駄」と「手間」を混同させてしまっているのかもしれないと思いました。
不便さを排除しすぎて、本当は必要な「手間」をも排除してしまっていないか?
とても考えさせられました。
料理でも言えること。
たとえば、
レンチン(レンジで加熱)で簡単・便利に煮物、、、なんかもありますけど、
火にかけた鍋でじっくりと煮た煮物にはかないません。
味も消化にも良いのは後者です。
今後、
「今やっていることは、無駄なのか、手間をかけている作業なのか?」
ちょっと立ち止まって考えてみたいと思います。
面倒くさく不便に感じがちな「手間」が、
キラキラと輝き出し、そこに意味を見出して、
やる気が出てくるのではないかと思いました。
2019-09-23 07:00:00