節分
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
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今週、2月3日は節分ですね。
節分には、豆をまいて鬼を追い払いますが
仏教では、この鬼は人間の煩悩(ぼんのう)にたとえられます。
2月4日が立春(りっしゅん)。
昔はこの日が一年のはじまりでした(旧暦)ので
節分とは、大晦日にあたります。
大晦日に、除夜の鐘をついて
108あるといわれる煩悩を振り払うのと同じく
心にある煩悩を、鬼にたとえて振り払うのです。
煩悩をわかりやすくいうと、次の3つです。
1つめは、貪欲(とんよく)
必要以上に欲しがる、むさぼりの心
2つめは、瞋恚(しんに)
怒りの心
3つめは、愚痴(ぐち)
まちがった思い込みや、無知のこと
これらを追い払った後に、「福は内」と
福を呼び込むことができるのだとおもいます。
2023-01-31 08:00:00
うさぎ年
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
令和5年、あけましておめでとうございます。
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ことしは「うさぎ年」、私は年男でもあります。
よい1年にしていきたいと思います。
今日は、うさぎ年にちなんで、「うさぎとかめ」の話をひとこと。
有名なうさぎとかめの話は、
うさぎとかめがかけっこをして
案の定、大きくリードしたうさぎが途中
油断をして昼寝をしてしまい
コツコツと進んできたかめが追い抜いてゴール。
かめが勝った、という話ですが、
この話をインドですると
「うさぎはひどいじゃないか、
どうしてかめを起こしてあげないんだ」
という反応があったそうです。
「競争」が世の中に根付いてしまっている日本
(今のインドもそうかもしれませんが)と、
「共存」に重きをおかれている国民性のちがいなのかな
と考えさせられたお話でした。
今年もよろしくお願いいたします。
2023-01-10 09:01:20
仏さまの眼
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
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仏さまの眼に注目されたことがあるでしょうか。
仏さま(仏像)の眼はだいたい「半眼(はんがん)」といい
大きく目を見開いた状態ではなく
半分眼を開いて半分閉じたような状態になっています。
悟りの境地を表す、ということもあるのですが、これは
「私たち(人間)は、ついわるいこともしてしまうけど
すこしくらいなら見逃してやろう」
という意味だよ、と小さいころ教えられました。
これは「ちょっとくらいわるいことをしてもいいよ」
という意味ではく、
私たちの目は外に向けられています。
外に向けられているからこそ
他人のした「わるいこと」には非常によく目が行きがちです。
あの人こんなことをしている、私だったらそうはしないのに。
またあの人あんなことをやっている、だれかとめないのかな。
よくよく振り返ってみると
自分自身や身内も同じような、似たようなことを
まったくしていないと言い切れるでしょうか。
目は外に向けてついているので、なかなか自分自身のことは
見えなかったりします。
この仏さまの「半眼」はそういったことを教えてくれています。
人のことは半分目をつぶってみるくらいでちょうどいい。
残りの半分で、自分自身の行いを振りかえってみなさい。
仏さまの眼を見たら、小さい頃教えられた
そんな教えを思い出すようにしています。
2022-10-25 08:00:00
あとからくる者のために
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
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今日は、簡単ですが、このような生き方をしたいなというお話を。
時々、こちらのブログでも紹介させていただいている
仏教詩人、坂村真民(さかむらしんみん)さんの詩を
紹介したいと思います。
「あとからくる者のために」
あとからくる者のために
苦労をするのだ
我慢をするのだ
田を耕し
種を用意しておくのだ
あとからくる者のために
しんみんよお前は
詩を書いておくのだ
あとからくる者のために
山を川を海を
きれいにしておくのだ
あああとからくる者のために
みなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
未来を受け継ぐ者たちのために
みな夫々(それぞれ)自分で出来る何かをしてゆくのだ
2022-09-27 08:00:00
コロナウイルス第7波
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
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コロナウイルスの第7波が猛威をふるっています。
感染の拡大、医療崩壊の懸念など、心配ごとは尽きませんが
最近、より感じるのは、人によっての「価値観の違い」です。
特にこのコロナウイルスに関しては
顕著に考え方の違いが現れているように思います。
極端に言うと、ですが
「コロナウイルスは怖い、
とにかく自分や大事な人に感染してほしくない」
という人と
「コロナウイルスは風邪の一種だ、かかったってたいしたことはない、
世の中は騒ぎすぎだ」
という人。
どちらにも、そう考える背景や理由があるので
一概に完全に否定することはできないのですが
コロナウイルスに対する考え方が原因で
ご家庭が不仲になったり、離縁に至ったり、という話も
時たま聞こえるようになってきました。
当然、命、健康を脅かすものとしての怖さはありますが
私たちの不和を巻き起こすという意味では
これも新たなウイルスの怖さだと言わざるを得ません。
ただし、こちらには(こちらにも)対処法があります。
相手の立場、そう考えた背景を「想像」すること。
考え方のちがうあの方には、なにかのきっかけがあって
そう考えるようになったんだ、と考えることです。
たとえば、過度に怖れている(ように見える)人は
過去に病気などで、大切な人を失ったことのある人かもしれません。
コロナウイルスなんて気にせず、経済を回せばいいんだ
という人は、身内に会社が倒産して生活が苦しく困窮した人がいる
のかもしれません。
すこし極端ですが
背景を想像(正しくなくても構いません)してみるだけで
少なくとも私たちを分断する「敵意」はすこし
和らぐのではないでしょうか。
マスクと熱中症の問題が気になる季節になってきました。
みなさん健康に留意され、よい夏休み、お盆をお過ごしください。
2022-08-02 08:00:00