みなさん、おはようございます。
いつも、こうしん堂ブログ「お坊さんの1分説法」
にお目を通してくださり、ありがとうございます。
昨日でお彼岸の一週間が終わりました。
私のところのお寺でも、政府の方針(今しばらくの間の
集会等の自粛)を受けて、お彼岸法要は寺方のみで
勤めさせていただきました。
異例のことですが、お檀家さんには
お家でお手を合わせていただきました。
お彼岸の法話では例年、六波羅蜜(ろくはらみつ)について
お話させていただいていますので、
ここでも再出ですが書かせていただこうと思います。
布施(ふせ)
持戒(じかい)
忍辱(にんにく)
禅定(ぜんじょう)
精進(しょうじん)
智慧(ちえ)
の6つは、悟りの世界に至るためのパスポート(修行の
方法)だと言われます。
中でも最も行いやすいのが「布施(ふせ)」です。
これも毎回申しますが、「布施」とは、
お坊さんに包む金品のことだけを言うのではありません。
見返りを求めず人に施すこと全てを言います。
物を施す以外にも、「無財の七施(むざいのしちせ)」
というものがあり、いつも紹介させていただいています。
今日は、そのうちの3つを紹介します。
眼施(げんせ)
やさしい眼差しで人に接すること
和顔悦色施(わげんえつじきせ)
にこやかな顔で人に接すること
言辞施(ごんじせ)
やさしい言葉で人に接すること
相手を思いやり、これらの態度で接することは
「布施」にあたります。
日頃から心がけることで
社会生活もうまくいく助けになるでしょうし、
悟りの世界へと向かう修行にもなるのですから
一石二鳥ですね。
お彼岸は終わりましたが、来週から始まる新年度、
世の中大変な状況ではありますが
この3つの「布施」を時々思い出していただければ幸いです。