おはようございます。
いつもブログ「お坊さんの1分説法」を
お読みいただき、ありがとうございます。
昨日、【管理栄養士の食事ノート】で書かれていた
「思い込みを手放す」ということは、
実は、仏教の根本的な教えの一つにもなっています。
どんなことでもいいのですが、
たとえば、
知り合いが前から歩いてきて
あなたと目が合ったとたん、
ふとちがう方を向きました。
すると中には、
「あ、あの人は私のことが苦手なんだな」
と思う人がいるかもしれません。
でも、(もちろん本当にそうかもしれませんが)
ほとんどの場合、たまたま、音がした方を見ただけ、
であったり、右の方が気になって振り向いただけ、
であったりすることが多いです。
メールやSNSで、
ある相手から返事が返ってこない、
きっと嫌われたんだ、と思い込んでも、
ただ他の用事で、携帯やパソコンを見ていなかっただけ、
かもしれません。
あるいは、
こちらは笑顔で
「おはよう」と挨拶したのに、
不機嫌そうな顔で「おう」とだけ言われた。
なんだあいつ。
となっても、実はその人は今朝
大事なペットを亡くしていた、
ということもあります。
「目が合ったとたんにそらした」、
「返事が返ってこない」
というのはただの事実、現象で
そこには本来、意味はありません。
そのことを、よく聞かれると思いますが
「空(くう)」といいます。
(少し前に【助産師のつぶやき日記】にも書かれていましたね。)
『般若心経』などで説かれる「空」とは、
カンタンに言うと、
「思い込みを手放す」という教えでもあるのです。