おはようございます。
いつもブログ「お坊さんの1分説法」を
お読みいただき、ありがとうございます。
今日も「仏性(ぶっしょう)」の育て方シリーズです。
前回、戒を持(たも)つことで、定、慧へとつながる
という話を書きましたが、
「戒」とは、サンスクリット語
(仏教発祥当時のことばです)で、
「シーラ」といいますが、
この「シーラ」とは「習慣」という意味です。
「習慣が人格をつくる」とよく言いますが、
これは仏教由来だと言われています。
仏教は、「行為(行い)によって、心を清めていく教え」
だと言われていますが、
行いを1つすると、
その行為自体は一瞬で終わりますが、そこには「余勢(よせい)」
というものが残ります。
たとえば、お年寄りに席をゆずったとします。
そのこと自体は一瞬で終わりますが、
なにか、すがすがしい気持ち、または多少の
照れくささ、みたいなものが残ります。
それが「余勢」です。
反対に、お金が落ちていて、
交番に届けずにだまって財布に入れる。
するとなにか周りの目が気になる、
ちょっと気分がよくなかったりします。
それが「余勢」です。
この「余勢」は、次の瞬間からの「私」のあり方に
影響していきます。
これが結構大事なポイントだと思っています。
続きはまた次回に。