おはようございます。
いつもブログ「お坊さんの1分説法」をお読みいただき
ありがとうございます。
今日は、ひとこと、
『法句経(ほっくきょう)』というお経に登場する
一文を紹介しようと思います。
「わが愚かさを悲しむ人あり。この人すでに愚者にあらず。
自らを知らずして、賢しと称するは愚中の愚なり。」
そのままですが訳してみると、
「自分の愚かさを悲しんでいる人がいる。
その人はすでに、愚か者ではない。
自分のことを客観的に見れずに、
私は賢いと言っている人こそが愚か者である。」
という意味です。
人はつい油断すると、
周りの人よりも自分が賢いと思ってしまいがちです。
大事なのは、そうではなく、自らの愚かさに気づくこと。
自らがどうしようもない存在であると認識することによって、
日々努力しよう、少しでも向上しようと思えるのだと思います。
自分が一番賢いのだ、と思っていると成長がありませんね。
この、まわりよりも自分が賢いように感じてしまう、
というのは、
人間誰しもが陥ってしまいやすい「バイアス」(=偏見、先入観)
だそうですので、
私自身もそうですし、お読みいただいているみなさんにも
ぜひ気をつけていただきたいことの一つだなと思います。