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日本の食卓からごはんが消える!?

カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。

少し前ですが、「所さん!大変ですよ」というテレビ番組を観ました。
テーマは「激変、日本の食卓」でした。

日本の食卓から「米(ごはん)」が姿を消しているというお話です。

日本の食卓調査を何十年も行っている大学の先生の調査結果によると、特に子どものお米嫌いが急増しているとか。

ピザやたこ焼きパンなど味がついている主食が好まれています。

ある二児のお母さんが紹介されました。
お父さんは海外出張が多く、ほぼ一人で働きながら育児と家事をこなしています。

子どもたちはパスタ・ピザが大好きで、日ごろは主食はパスタ中心。

ごはんを出すと「食べなさい!」と小言ばかりになり、楽しい食卓が無くなるのはつらいとのこと。
(その気持ち、よくわかります!)

番組ではごはん嫌いの理由のひとつに「噛まなくなった」ことをあげていました。
1940年代では一回の食事に1420回噛んでいたのが、2000年代に入ると620回に。

よく噛まなくても食べられるおかずが時代とともにどんどん増えました。
よく噛まないとお米の美味しさがわかりません・・・。

私事ですが、
子ども時代は祖父母・叔父たちと暮らしていました。
祖父は食事のたびに「ごはんは一回口に入れたら30回噛むんや。」と。
母が小言を言わなくても、代わるがわる誰かが何かを教えてくれました。

(私だけでは無く、昔はこんな風景が多かったのではないでしょうか?)

今は核家族・共働き家庭が多く、お母さん(お父さん)が一人でその役割を担っていることも。
親も子も忙しく、孤食も増えました。
食べ方を教えてもらう機会が少なく、わからなくなるのは当然です。

社会や生活スタイルの変化など色々な理由があって、お米離れが進んでいるようです。

ごはんが消えてもしょうがない・・・
ごはんは食べるべき・・・

なにが正解か簡単に言えることではないです。

でも、思いは、
世界に認められた日本の家庭料理「和食」の文化、そして日本人の身体に適したごはんの食事を守りたい。

自分ができることは・・・?

おいしいごはんを炊くこと。
ごはんに合うおかず・よく噛むおかずを出すこと、
よくかむことを声掛けすること、

無理なくできるときに。

小さいステップから、こころがけてみようと思います。
2018-11-05 07:00:00

食を選ぶこと

カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。


以前、今年の初夏にぬか漬けの講習会に行ってきたことを、こちらのブログで書かせていただきました。

教えてくださった漬物屋さんは食品添加物に精通されている方で、
いろいろなことを教えてくれました。
そこで学んだことを一部紹介させていただきます。

漬物や梅干しなど発酵食品は日本人のソウルフードのひとつですが、
市販には意外とたくさん食品添加物が使われているものがあるそうです。

それを知ると発酵食品は身体によいと思っていて食べていたのに・・・となるかたも多いとか。

たとえばたくあん漬けだと、
うまみにアミノ酸等、甘味にブドウ糖果糖液糖、ステビアなど、
保存料にソルビン酸、ビタミンB1など、
着色料にカラメル、黄色4号などなど・・・・

作ったお店により異なると思いますが、なかなかの数です。

どうしてこんなに必要なのでしょう?

それは発酵・熟成に時間をかけていない(しない)から、
美味しくない農作物(農薬や化学肥料多用のもの)を使用しているから、などの理由が隠されているようです。

発酵熟成をしないから美味しさや風味が不足する→アミノ酸などでうまみをつける。
美味しくないから味を添加物でカバーする。

そして最近は製造に遺伝子組み換えの微生物(発酵・酵素分解をさせる)を多用していることもあるようです。
(遺伝子組み換え表示の必要は無いそうです。)
(ちなみにうまみ調味料は99%が遺伝子組み換え微生物。)

化学的に合成された発酵技術では早く効率よくたくさん製造できて低コストです。

安くておいしいものが手に入るなら、消費者にはいいではないか!と思われますか?


アミノ酸などの化学調味料ですが、強いうまみは子どもの味覚障害を引きおこすとも言われ、味の塩角を取る効果があるのでかえって塩分の摂りすぎにつながると言われます。
ブドウ糖果糖液糖も食品に多用されていますが、すっきりした強い甘みがさらなる甘味依存を引き起こしていると言われます。

食の大量生産、大量消費・・・

時間をじっくりかけて作られた調味料や食品ではそういう不自然な現象は起こらないのではないでしょうか?

時間をかけて発酵・熟成された醤油や味噌、酢、みりん、漬物など、
精製されすぎていないミネラル豊富なうまみがある砂糖や塩を使うことは、美味しさの基本になり、体にもうれしい効果があります。


てまびまかけて作られた本物の発酵食品・調味料や漬物を選び、

添加物やうまみ調味料を使った食品はたくさん摂って、
減塩のために味噌汁や漬物・梅干しを控える、、、
と言うような本末転倒な食事内容が推奨されないようにと願います。

そしてもう一つ、
「私たちは日に三度、社会を変えるチャンスがある」という言葉を・・・
これは映画「フードインク」の中の言葉です。

何を選んで購入し食べるか、が社会を変える力となります。

そしてご自分の身体を変えるチャンスにもなります。

手作りができない場合ても、食べるものを選ぶことはできます。

よりよく選んで、大切なご自身やご家族の身体がよろこぶ食事をしてくださいね!
2018-10-22 08:00:00

一汁一菜、食材の選び方

カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、
どうもありがとうございます。


前回こちらのブログで、くりかえしを楽しむ「簡単な手作りごはん」のすすめを書かせていただきました。


本日は前回に関連して、シンプルな一汁一菜の献立の食材の選び方について書きたいと思います。


一汁一菜の献立はシンプルでとてもハードルが低いので続けやすいです。
(お味噌汁とおかず一品。おかずは簡単な焼き魚・煮魚や肉料理、野菜、漬物など一品・・・家族の喜ぶカタチで。)

少しだけ意識して使う食材を選ぶと栄養的にも味的にもぐんとアップして、毎日のごはんがより楽しく充実します。


まずは主食のお米のお話から。

現代は白米を食べる方が多いと思います。

ですが、古代から江戸時代まで、日本人は玄米を食べて生きてきました。

白米を食べるようになった江戸時代の江戸で「江戸わずらい」と言われた脚気が流行した、というのは有名なお話ですが、

白米と玄米を比較すると、玄米のほうが、
脚気の原因であるビタミンB1だけだはなく、その他ビタミン、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、マンガン・・・微量元素(ミネラル)の含まれている量がとても多いです。

いわゆる粗食であったであろう「一汁一菜」が基本だった日本の食文化には、玄米がすごく大切な働きをしていました。

そして、このことからも、
お米を玄米で食べない生活では、ミネラルやビタミンを意識的にとっていくことが大切だということがわかります。

(簡単におさらいですが、ビタミンやミネラルは体の働きや調子を整えるために大切なものです。)


もちろん、玄米食に抵抗のない方は主食を玄米に変えるのもよし、
私のようにハードルを下げて分つき米にするのもよし、ですが、、、

家族の許可がおりない方もいらっしゃると思います。

そういった場合は、
おかずに使う食材に出来るだけ旬の食材を選ぶとビタミンやミネラルなどの栄養価は高くなります。

地物は採れてからの期間が短いので栄養の損失も少ないですし、みずみずしく美味しいですよね。
地産地消も少し意識するとよいかと思います。

(薬膳では「身土不二(しんどふじ)」が大切と言われます。)

旬の野菜や果物、魚などは季節のめぐりや生命力が感じられるので、心にも美味しいです。

ごてごてと調理しなくてもシンプルな調理法・食べ方で十分美味しいので助かります。

ぬか漬けを食卓に添えて、白米で失われたビタミンやミネラルを助けてもらうのもよいそうです。

難しいレシピや沢山の食材を使わなくても、少し食材選びにこだわってみるだけで、身体がホッとして喜ぶごはんになると思います。

そしてもう一つお話ししたいのが、調味料のお話です。
長くなりましたので、こちらは次回に・・・。

次回は本物の調味料や漬物を選ぶことの大切さと添加物のお話を書かせてもらいたいと思います。

よろしければ引き続きお付き合いください!





2018-10-09 00:25:40

くりかえすこと たのしむこと

カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、
どうもありがとうございます。

いつもは月曜日の朝更新しておりますが、
本日は夜遅くになってしまい申し訳ございません。

さて、先週金曜日更新の「ホメオパシースペースClear Sky」でのお話ですが、
手作りの食事の大切さを改めて見直すとても良いお話だと思いました。

現代は本当に忙しい方が多いと思います。
いろいろな事情で食事づくりにかける時間が取れず、
外食、中食(買って持ち帰り食べること)に頼ることも多いですよね。

手作りが良いのはわかっていても、
現実は難しいことも多々ありますよね。

そんな背景の中で、
食にまつわる専門家の人たちも手作りを推奨しきれない現実もあります。

私自身もそうでした。
手作りを推奨すると、
毎日食事作りを頑張っている主婦(夫)やお母さんたちを追い詰めてしまわないか?と。

ですが、やはり逃げずに勇気を出して発信するべきことだと、
私自身も管理栄養士として確信する機会となりました。

私も毎日三度の食事を作っていて、深く考えたり沢山の思いがあります。

私自身は、
以前にもこちらのブログで書かせていただきました
「一汁一菜」を実行しています。

テレビのバラエティー番組のレシピコーナーで出てくるような
時短だけど「美味しい!!」「すごい!!」ステキ料理は一切しません。

ただただ毎日、ごはん(分つき米)を炊いて、

季節の野菜や豆腐、海藻を使ったお味噌汁をつくり、

旬の魚を焼いたり、煮たり、
(簡単な煮物・炒め物をしたり。)

豚汁や魚の味噌汁にした時は、
旬の野菜を炒めたり茹でただけの一品の時も。

あとは、ぬか床にお任せしただけのぬか漬けを切ったりもします。

基本平日は、ほぼそれの繰り返しです。
(1日30品目とかは完全無視です。)


とても簡単でシンプルな食事なので、
自慢ではありませんが、
私の手作りはハードルがすごく低いです(笑)。

もちろん完璧に手作りばかりではありません。
息子が小さいので外食は比較的少ないですが、
忙しいときは中食もします。
ですが、ごはんとお味噌汁は家のものでおかずのみ購入します。
味噌汁が無いときはごはんだけでも家のものを食べます。

余談ですが、
以前仕事でご一緒した健康運動指導士さんのおうちでは、
平日は毎日ほぼお鍋だそうです。
それも楽しそうでいいですね。


同じようなことを繰り返すと、慣れます。
慣れると気持ちや行動が迷いません。
迷わないと疲れません。

どんな小さくちっぽけと思えることでも、
くりかえすこと。
そして達成感と満足感を満喫して、楽しむこと。
これが私の手作りを続けるコツになっています。

はやりのインスタ映えは全くしませんが、
自分の心の中で毎日イイネ!と何回も言ってます。

手作りのハードルがしんどいと思われる方、
こっそり(?)簡単手作りはじめませんか?

私で恐縮ではございますが、イイネ!とたくさん言わせてもらいます!

またこちらのブログで、
簡単手作り一汁一菜料理のメリット(食の安全面などからも)、
食品・食材の選び方やちょっとしたポイントなども紹介したいと思っています。

また、よろしければお付き合いください。
2018-09-25 01:53:48

玄米麹で作る甘酒

カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、
どうもありがとうございます。

今年もまた、「甘酒」について書きたいと思います。

最近、夏の疲れが出てきました。
少し体をいたわったほうが良いと感じるときは、
食事をおかゆにしたり、甘酒を作って飲みます。
甘酒

毎年作り方を書かせてもらっていますが、
今年も参考になればと、書かせてもらいます。

用意するものは、
米麴 100g
お湯 200~250ml
温度計、お鍋、保温できるポットです。

お鍋に水を入れて火にかけ、65度くらいまで温めます。
米麴を入れてかき混ぜ、再び65度くらいまで温度を上げます。
(70度以上にならないように注意してください!
 麹菌が働かなくなります。)
保温できるポットに入れて8時間ほど置きます。
その後、開けてみると甘酒ができています。

私は米麴は玄米麹を使います。
精製した米より玄米が良い方、
米麴の甘酒が甘すぎると感じる方は
玄米麹がおススメです!
味もコクがあり、栄養価から見ても少し高くなります。

最近はスーパーや食品を扱うお店でも
いろいろな種類の米麹のみで作った
美味しい甘酒が売られていますが、
原材料が良いものは少し値段がお高いので、
甘酒生活を続けるつもりの方は手作りが断然おススメです。

必須アミノ酸、ビタミンB群、オリゴ糖などが含まれており、
夏バテ防止に江戸時代では「夏の季語」になるくらいの
定番ドリンクだったと言われています。

繰り返し作っていると、
今回の出来は良かったとか悪かったとか、
いろいろ思うこともあり愛着が出てきて
楽しんで続けられると思います。

沢山作っておけば、砂糖の代わりにも使えます。
コーヒーなどにも入れられます。

もし失敗してしまった時は、
お味噌汁に入れると和汁のようになって美味しいですよ。

夏の疲れが出やすいこの時期、
甘酒作りにチャレンジしてみませんか??

2018-09-10 08:00:00

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