いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
先日インターネットで「食の断捨離」という記事を読みました。
最近日本では、醤油の購入量よりも「たれ・つゆ」の購入量のほうが上回ったそうです。
仕事を持つ女性が多くなり、家事にかける時間をたくさんとることが出来ないことも理由のひとつだと書かれていました。
混ぜて炒めるだけ、煮るだけで本格的な料理を食べることが出来る時短アイテムなので、重宝されているとのことです。
そして、外食産業も盛んで、色々な国の色々な料理をいつでも美味しく食べられます。
そういうものを食べなれてきているからでしょうか、
日常の家庭の食事でも、外食のほうな本格的な味や見た目がが求められてきているようです。
テレビを見ていても、レストランで出てきそうな外国の料理の再現とかよく見かけます。
外食と家庭の食の境界線があいまいになってきているように感じます。
一概には言えませんが、
ご馳走は外食にお任せして、家庭では家庭料理を・・・という風に割り切るわけにはいかないのが現代の家庭の食卓事情のようです。
食事は美味しく食べられるのが一番ですが、日常の家庭料理には「健康を守る」という大切な役割があります。
「まもりの食事」ということも意識すると、味や見た目の華やかさのみではなく、基本の調味料を使った地味でもほっとする「おふくろの味」的な料理が見直されてきます。
そして、「食の断捨離」の記事に戻りますが、
今、食は複雑で情報過多になってきているので、家庭料理の意味をもう一度考え直して「断捨離」をする必要がある、というようなことが書かれていました。
食が複雑化する一方で、以前こちらのブログで紹介させていただいた土井善晴先生著の「一汁一菜」のような家庭料理も注目され、支持を得ています。
そちらの本でも書かれていましたが、
食べてすぐ美味しい!と感じるような、脳が美味しいと思う食事ばかりを求めるのではなく(「脳にだまされるな!」と)、
身体が心地よく感じる食事を見直す必要がある、と感じました。
それが結果的に「食の断捨離」につながるのではないかと思いました。