北大路魯山人のことば
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
いつも「管理栄養士の食事ノート」をお読みくださり、どうもありがとうございます。
最近、好きなはずの料理を楽しんでいないなぁ・・・と感じていました。
子どもが生まれてからは思うように時間が作れないので、
作りたいものよりも手早く出来るものを選んだりしていましたが、
特に最近は仕事として「やらねばならぬ」という思いが強くなっていたように思います。
そんな時に、北大路魯山人のことばに出会いました。
私が最初陶器製作をやろうとする時には私の挙措をだいぶん危ぶんだ人もあるが、幸いに途中挫折することもなくポツポツと進んでいる。
今後十年私に健康を与えてくれるなら、なんとかしたものを遺すべく、努力したいと思っている。
努力と言っても私のは遊ぶ努力である。私は世間のみなが働き過ぎると思う一人である。
私は世間の人がなぜもっと遊ばないかと思っている。
画でも字でも、茶事でも雅事でも遊んでよいことにまで世間は働いている。
なんでもよいから自分の仕事に遊ぶ人が出て来ないものかと私は待望している。
仕事に働く人は不幸だ。
仕事を役目のように了えて他のことの遊びによって自己の慰めとなす人は幸せとはいえない。
政治でも実業でも遊ぶ心があって余裕があると思うのである。
ご存知のとおり北大路魯山人と言えば、芸術家であり美食家としても有名な方です。
私は、まんが「美味しんぼ」が好きで、海原雄山のモデルということで知りました。
こちらのことばは、島根県安来市の足立美術館に掲げられていることばです。
足立美術館といえば素晴らしい日本庭園が有名です。
私も新婚旅行で行きました。
一度読んだはずのことばなのですが・・・今になって胸に響きます。
自由な時間がないからストレスがたまるなぁ・・・とイライラすることもありますが、
幸い料理はもともと好きなので、こどものために、主人のために頑張らねばいけない!と思う気持ちを少しゆるめて、また自分の楽しみのために料理しようと思いました。
結果それが、自分のためだけではなく、もっと家族のためになるばすですよね。
「仕事に遊ぶ人」に、私もなっていきたいです。
2018-02-05 08:00:00
食の断捨離
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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先日インターネットで「食の断捨離」という記事を読みました。
最近日本では、醤油の購入量よりも「たれ・つゆ」の購入量のほうが上回ったそうです。
仕事を持つ女性が多くなり、家事にかける時間をたくさんとることが出来ないことも理由のひとつだと書かれていました。
混ぜて炒めるだけ、煮るだけで本格的な料理を食べることが出来る時短アイテムなので、重宝されているとのことです。
そして、外食産業も盛んで、色々な国の色々な料理をいつでも美味しく食べられます。
そういうものを食べなれてきているからでしょうか、
日常の家庭の食事でも、外食のほうな本格的な味や見た目がが求められてきているようです。
テレビを見ていても、レストランで出てきそうな外国の料理の再現とかよく見かけます。
外食と家庭の食の境界線があいまいになってきているように感じます。
一概には言えませんが、
ご馳走は外食にお任せして、家庭では家庭料理を・・・という風に割り切るわけにはいかないのが現代の家庭の食卓事情のようです。
食事は美味しく食べられるのが一番ですが、日常の家庭料理には「健康を守る」という大切な役割があります。
「まもりの食事」ということも意識すると、味や見た目の華やかさのみではなく、基本の調味料を使った地味でもほっとする「おふくろの味」的な料理が見直されてきます。
そして、「食の断捨離」の記事に戻りますが、
今、食は複雑で情報過多になってきているので、家庭料理の意味をもう一度考え直して「断捨離」をする必要がある、というようなことが書かれていました。
食が複雑化する一方で、以前こちらのブログで紹介させていただいた土井善晴先生著の「一汁一菜」のような家庭料理も注目され、支持を得ています。
そちらの本でも書かれていましたが、
食べてすぐ美味しい!と感じるような、脳が美味しいと思う食事ばかりを求めるのではなく(「脳にだまされるな!」と)、
身体が心地よく感じる食事を見直す必要がある、と感じました。
それが結果的に「食の断捨離」につながるのではないかと思いました。
2018-01-22 08:00:00
新年おめでとうございます!
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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新年おめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
皆様、お正月はいかがすごされましたか?
私はささやかなおせち料理とお雑煮を作り、自宅で家族とのんびりと過ごしました。
私は両親とも和歌山市の生まれ育ちなので、母から引き継いだお雑煮は白みそなんですが、
義実家は島根県のお雑煮でおすましです。
関西から出たことのない私にとって、他の地方のお雑煮はとても新鮮です。
違う文化に触れるのは楽しく刺激的ですし、自分のことも改めて考えるきっかけになります。
そして再びおせち料理の話に戻りますが、(私の作ったささやかなものでも)「美しいなぁ」と感じました。
ご存知のとおり、縁起の良い意味のあるお料理ですし、日持ちもします。
おかげでお正月の間はあまり台所に立たずに済みます。
年末年始は外食したりしてご馳走も食べますが、ふっと自宅でおせちをつまんでいるとなんだかほっとしました。
ささやかでもキレイな色のおせちを見ているとなんだか「ハレ」を感じて心もすがすがしいです。
「インスタ映え」という言葉が昨年流行しました。
それとはまた違う美しさなのかもしれませんが、
美しくて、でもほっとする、日本の「ハレの日」の伝統の家庭料理、いいなって思いました。
今年もこころとからだを大切にする食事について考えていきたいと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします!
2018-01-08 21:00:00
よいお年をお迎えください
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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今年最後の更新となりました。
今年も、食べることについて色々なことを感じ、そして考えてきました。
そのようなことを思いのままに書かせていただきましたが、少しでも読んで下さっている方のお役に立つことがあったならいいなぁと思っています。
来年も食べることについて真剣に向き合い、学び、成長したいと思っています。
そして、楽しく「管理栄養士の食事ノート」を更新していきたいと思っています。
未熟な文章で読みづらいところも多々あると思いますが、来年もお付き合いいただけると嬉しく思います。
一年間どうもありがとうございました。
そして、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様、よいお年をお迎えください(^^)
2017-12-25 08:00:00
葛湯で温まる
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
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先週はとても寒かったですね。
寒いときには温かい飲み物が飲みたくなります。
私は葛湯が好きでよく飲んでいます。
味も自分好みで、お気に入りの材料だけを使った葛湯を作っています。
葛粉大さじ1/2、てんさい糖小さじ2、金時しょうが粉を少々、水100mlを
すべて混ぜ、小さいお鍋に入れて弱火にかけます。
透明になりとろみが出たら出来上がり。
私が子どもの頃、母がよく片栗粉に砂糖を入れてお湯で溶かしとろみをつけたものを作っていました。
本葛粉は値段が高いから、同じでんぷんだから片栗粉でも良いのでは?と以前は思ったこともありました。
専門ではないので詳しくはありませんが、
馬鈴薯でんぷんはマクロビオティックでは陰性で身体を冷やすと言われています(葛粉は陽性より中庸)。
どうせなら、身体を温めてくれるほうを摂りたいと思いました。
金時ショウガも身体を温めてくれ、ほんのり良い香りがし、葛湯が美味しくなります。
市販のお湯に溶かすだけで出来る葛湯のもとの中には、お砂糖がたくさん入っていたり、葛粉だけではなく、馬鈴薯でんぷんが含まれていたりするものもありますので、材料にこだわりたいかたはぜひ、手作りをオススメします。
本葛粉は値段が高いですが、一回に使う量は少しずつですので、意外とお安くなります。
葛も馬鈴薯も同じでんぷんで栄養素やエネルギーだけでみると仲間なんですが、植物が違えば持っている力は変わります。
栄養指導では時おり、食べ物をグループ分けして、グループ内は交換可能という方法をとります。
例えば緑黄色野菜で、ほうれん草が食べられなくても人参を食べれば似たビタミンが摂れるとか、
ごはん〇〇gとパン〇〇gはエネルギーが一緒とか。
これは栄養素やエネルギーのみを焦点として考えたい場合は有効な手段ですが、
食べ物となってくれている命にはみんな違った個性があることを忘れて置き換えばかりしてしまうと、逆にバランスを崩した食事となってしまうので注意が必要です。
人間と一緒で、たとえ似ているところがあってもみんな違った個性がある、ということを忘れないようにしたいと思っています。
ちなみに本葛粉は整腸作用があり、お肉の食べ過ぎなどで子どもが下痢をした時には、すりおろしたりんごを葛とじにしてお手当として使うそうです。
葛粉は色々な使い道がありますので、常備しておいてもよさそうですね。
2017-12-18 08:00:00