前回のブログで、料理研究家の土井善晴先生が提案されている「一汁一菜」について書かせていただきました。
更新が2週間空いてしまい、申し訳ございません。
今回も「一汁一菜」のお話しを書かせていただきます。
毎日の食事は「一汁一菜」でよい・・・と言う大胆な提案ですが、管理栄養士の視点からのポイントを書かせていただこうと思っていました。
その前に、土井先生の著書「一汁一菜でよいという提案」を読ませてもらいました。
本の中には栄養のことにも触れられていて、私があれこれ解釈を加えるないほうが良いと思いましたので、引用して紹介させてもらいます。
(味噌汁の)具は何を入れても結構です。
畑のお肉と言われる豆腐や油揚げは大豆食品。肉や魚介、ベーコンやハム、卵はたんぱく質や脂質。野菜、きのこ、海藻は体調を整えるビタミンや食物繊維。これらを組み合わせます。肉は少し、野菜を多めにしてください。
味噌汁を具だくさんにすればそれは十分におかずを兼ねるものとなります。
土井先生は、一汁一菜は極端な話、ごはんと具だくさん味噌汁、漬物でよいと言われています。
漬物をおかず一品に変えるならばお味噌汁はシンプルなものでよいと書かれています。
魚がおかずなら野菜の味噌汁というようにしてバランスをとればよい、と。
私が毎日している一汁一菜はそのような感じです。
具だくさんな豚汁や魚の味噌汁の場合はおかずはシンプルなもの(切っただけ茹でただけの野菜や冷奴など本当に手をかけないものの時もあります)にしています。
逆におかずに肉を使った炒めものや煮物をすると野菜やキノコの味噌汁にします。
本の中に興味深い箇所がありましたので、最後に紹介します。
「家庭料理は美味しくなくてよい」「自分の身体を信じる」
お肉の脂身やマグロのトロは一口食べるなり反射的に美味しい!と感じますが、それは舌先と直結した「脳」が喜んでいるのだと思います。そのように脳が喜ぶ美味しさと身体全体が喜ぶ美味しさは別物だと思うのです。
本には、「脳にだまされるな!」「身体を信じよう」と書かれています。
身体全体が喜んでいる感覚とは、食べ終わってから感じる心地よさ、身体がきれいになった気がするというものです。
家庭料理には、グルメ番組に出てくる料理のような食べてすぐ「おいしい!」「うまい!」なんていうのは必要ないのでしょうね。
「一汁一菜」というスタイルは、決して手抜きではなく、
心身が心地よい場所に帰ってくる暮らしのリズムをつくり、地に足をつけた暮らし・ぶれない自分を作るための助けとなるものなんですね。
全部紹介させてもらいたいくらい、本当に色々と心に響きました。
興味を持たれた方はぜひ読んでみてくださいね!