感謝を感じる食卓に・・・
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
こんにちは。
突然ですが皆さんは給食はお好きですか?
学校・病院・職場・施設など色々な給食がありますね。
私が最近食べたのは病院給食です。
出産時に入院中に食べました。
私は管理栄養士という職業柄か、給食は好きです。
10年前に病気で手術したときには体調がすぐれず間食できませんでしたが、今回は出産であったため毎回完食で、毎食楽しみにしていました。
総合病院であったので、個人の産婦人科のようにごちそうやディナーは出ませんでしたが、出産後には「お祝い膳」が出ました。鯛やエビなどを使ったお料理でとてもうれしかったです。
私は病院や施設での給食管理の職業経験はありません。
しかし行政栄養士として約10年間勤めており、病院や老健施設の立ち入り検査をさせていただいた経験があります。
お勤めの管理栄養士・栄養士・調理員の方が大変なご苦労で、患者様や入所者様のことを考えて心を込めて献立を考えたり調理されているのを何度も見させてもらいました。
毎回給食をいただく時には、献立を考えられている方や調理されている方のことを思い、感謝の気持ちで食べていたので余計に美味しかったのかもしれません。
そこで、退院後も食事の時に何か1つ感じることをはじめました。
「命をいただきます」ありがとう、美味しい野菜を作ってくれた方ありがとう、気持ちよく買い物できてお店の人にありがとう、ごはんを作った自分に「頑張ったね」とありがとう、出来合いのお弁当を買って来た時も作ってくれた人や献立を考えた人などにありがとう、家族皆で今日も元気に食卓を囲めてありがとう・・・
一部を書きましたが、ひとつの食卓にはたくさんのありがとうがあることに気づきました。
ほんの少しの時間、何かを感じる食卓にすることでさらに美味しく豊かな食卓になった気がします。
忙しい毎日で忘れがちになることもありますが、心がけだけは忘れずに、丁寧に暮らしたいと思っています。
2016-05-23 08:00:00
錠剤だけの食事?!
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
昔、子どもの頃だったかと思うのですが、「サザエさん」の実写版のテレビドラマが放送されていたと思います。
その一コマ・・・
未来の「サザエさん」。
カツオくん 「姉さん、とんかつとかハンバーグが食べたいよ!!」
サザエさん 「今日はこの錠剤を6錠よ。これで栄養バランスがとれているから、これだけでよいの。」
とか何とか・・・
そんな場面があったと記憶しています。(間違えていたらごめんなさい(>_<))
それを見て、私は当然「え~、イヤやぁ~(>_<)」
と思ったわけです。
さて話は変わりますが、
先日お昼の情報番組で糖質制限食は正しいか否かと言うテーマで専門家が議論していました。
結局は正しいとか正しくないとかいう問題ではなく、その人に合っているかどうかが大切だと言う話だったと思うのですが、、、
その放送の中で、専門家のかたの食事が紹介されていました。
糖質制限肯定派の方は昼食はナッツ中心、夕食は外食で炒めもの。炭水化物無し。
否定派の方は昼食にコンビニ幕の内にプラスゆでたまごと味噌汁。夕食はファミレスでがっつり。
ほぼ毎日同じような食事だと。
専門家の食事なので模範的にとらえられた方もおられるのでは??と思いました。
番組は医学的なことを話していたのでわかりやすくするため、エネルギー、糖質とPFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)バランス中心に見ていたのかなと思うのですが、なんだか心にすきま風が・・・。
言わずと知れて、食は栄養を摂るためにとても大切な行為ですが、和食が無形文化財に指定されたりして大切な「文化」でもありますし、趣味や季節の楽しみでもあります。料理の技術のすばらしさや器との調和の美しさは芸術とも言えるのではないかと思います。
命をつなぐ行為でもありながら、心を豊かにするという側面も多々持ち合わせています。
合理性のみを追求してしまい、トータルでコーディネートすることを心がけないと、最初に書いた「サザエさん」の未来が本当に来てしまう・・・とテレビを見て少し恐怖心を持ってしまった昼下がりでした。
2016-05-09 07:00:00
ブログ再開のお知らせ
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
長らく「管理栄養士の食事ノート」をお休みさせていただき、申し訳ありませんでした。
また今週からブログを再開させていただくことになりましたので、どうぞよろしくお願いいたします!
私事ですが、昨年12月に出産して、息子が誕生しました。
もともと体力があるほうではない上に高齢出産でして、
妊娠中も出産後もなかなか身体の調子が整わず苦労しました。
そんな中で感じた食事のことや栄養のことなど今後いろいろとお話ししたいなあと思っています。
身体を作るうえで食べ物はとても大切。
ですが食べ物だけではどうにもならない体調の変化や不調に苦しめられ、日々の食事を調整することと合わせて心や身体からの調整も不可欠なことを改めて思い知らされました。
産後は実母が他界しているために、自宅にすぐ戻り、夫に家事のお手伝いをお願いしました。
貧血が続き、洗いもの一つもつらい状態だったために、食事はお惣菜や宅配弁当。
産前は出来るだけ新鮮な旬の素材を使った手作りのお料理を・・・と楽しんで頑張っていた私ですが、食生活が一変しました。
そして普段心がけていたことが出来なくなることに、少なからずストレスを感じてしまいました。
ですが食べないと身体はもたないし・・・
そんな中、夫が手作りのお味噌汁を朝に用意してくれるようになりました。
一品でも温かい手作りのお料理がいただけると、心に温かい火がともったようにホッとしました。
そして少しずつ動けるようになったら自分の好みの具材でお味噌汁だけは作り、あとは出来合いのものにしました。
最初は、管理栄養士というプライドもあって正直苦しみました。
しんどくても体調にあったものをうまく工夫して時短で料理できるはず・・・と。
でも現実は体力もなく、気力もわきませんでした。
ですがこのお味噌汁をきっかけに、わたしのこだわりは、「完璧に体に合った手作りのものを食べる」ことから「朝ごはんだけは手作りのあったかいお味噌汁とごはんをいただくこと」に変わっていきました。
そしてその一点だけでも出来た自分をほめること。
現状に合わせてこだわりを持つ部分を変えたことで、気持ちがとても楽になりました。
きっかけをくれた主人にもとても感謝しています。
息子が4か月になった今も料理は手のかからないものばかりです。
出来ることを頑張った自分をほめて自己満足しながら、
手をかけずにいかに美味しく身体に合ったものを作れるか挑戦したいなと思う毎日です。
再開初日からまた少し長くなってしまいましたが、
今後とも月曜日の「管理栄養士の食事ノート」をよろしくお願いいたします(^^)
2016-05-02 08:00:00
忘年会のシーズンです
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
今年もあと少しになりました。
忘年会など外食や飲み会が多い季節になりましたね。
胃腸はお疲れではないでしょうか?
ちょっと胃腸がお疲れの時には、以前も紹介しました「おかゆ」を試してみてください。
おかゆは風邪ひきの時だけではなく、身体がお疲れの時や胃腸をいたわりたい時にとてもよいです。
飲み会の次の日の朝食や週末など、お家で食べるごはんをおかゆと梅干し、温かい味噌汁などにして胃腸をいたわってください。
少し物足りないかもしれませんが、その後しっかりと空腹感を感じてよく噛んで食事すると胃腸のお疲れも少し楽になると思います。
おかゆのポイントは、くたくたに粘りが出るまで炊くことです。
お茶漬けやおじやのようにさらさらとごはんつぶと水分が分離した状態では余計に胃腸に負担がかかります。
体重増加が気になる人も、ごちそう続きのこの月は「もういいや」と一気に崩れてしまいやすい時期です。
環境に負けて、すぐになげやりになったりあきらめたりしなくても大丈夫です。
体重のことばかり考えて「また減らさなきゃな~」とネガティブな感情を持つよりも、
ほんの少し自分の身体をいたわるつもりでおかゆでリセットすると、また自分の身体に向き合おうという積極的な気持ちが生まれやすいです。
堂々とご自分に「一年間頑張ったね。お疲れ様。」と楽しくご褒美のごちそうを食べてください♪
そしてその後は一年間頑張ってくれた大切な身体に対して「ありがとう」と、少しメンテナンスをしてあげてくださいね。
2015-12-14 08:00:00
出来合い食材を使ったアレンジメニューで思ったこと
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
最近、雑誌や情報番組やバラエティで時短で美味しいレシピ紹介で、コストコの○○を使ってアレンジメニューとか、コンビニのレトルト食材やスーパーの出来合いを使ってアレンジするというものをよく目にする気がします。
先日はコンビニの米と鶏のから揚げを炊飯器に入れて炊き込み御飯にするものが紹介されていました。
そんなことが出来るのか!と、ただただ驚くばかりでした。
私自身は、先に味をつけられているものや、出来合いのものの味が好きでないのもありません。
だから時短したいときは、野菜を切って簡単なすごく味付けをしたり、シンプルな味つけで肉や魚を焼いたりと「素材そのまま味わう」という方式を選んできましたが、それは食べてくれる家族がそれで納得してくれているからだと思います。
家族や食事を食べる人が「もっと手の込んだ感のある味つけのしっかりしたものを食べたい!」と言われる場合は、そればかりでは通用ないこともありますよね。
そこでちょっと思ったのですが、お仕事をしていたり忙しくて食事作りに充分に時間が取れない時には、最初に書いたような出来合い食材アレンジメニューも使い方によって良いのではないのか・・・と。
買ってきたお惣菜をそのまんまよりもほんのひと手間かけることで、食べる人や家族への愛情もプラスされているように思います。
少しでも自分の味付けが加わることで、食べている時に安心感もでるのではと思います。
(いつもいつもそうだと、家庭の味・自分の味付けがなんだかよくわからなくなりそうだな~と思いますが)
理想を言えば、、、安心安全な食材を使って丁寧に調理したものを食べたいとは思います。
しかし現実は、時間や経済的に理想どうりにばかりにはいかない場合も多々あります。
出来合いのものを使うのに抵抗感のある方も多いかと思います。
もしその良い意味でのこだわりが、できない時に自分を疲れさせてしまうことがあるなら、、、
時には罪悪感を持ちすぎずに、このような情報をうまく取り入れて使いこなしていくことで、楽しくて美味しい食卓が実現するのではないかなと思いました。
情報はふりまわされるのではなく、「使いこなすのは自分」だと、自分の軸をしっかりもっていれば、食生活もぶれないのではないかなと思いました。
2015-12-07 08:00:00