カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
今日は私の母について書きたいと思います。
私の母はがんで、現在抗がん剤治療をしています。
もともと食が細いのもあるのですが、抗がん剤の副作用もあり食事が思うようにできません。
食べたいものが思い浮かばない・・・
「これを食べたい」と思っても買ってきたり作ったりしたら、もうその時点では食べたくない・・・
何を食べてもおいしくない・・・
と、辛そうによく話しています。
私は管理栄養士ですが、
いつもビタミンがどうとかカロリーがどうとか家族にもちゃんと指導しているわけではありません。
おいしいと思う気持ちやその人の食事は、いくら家族でもそのひと個人のものなので、知識は話せても強制したり立ち入ることはできません。
そして食べることが出来ないと、栄養もなにも・・・役には立ちません。
薬の副作用や身体の機能的な問題もありますが、おいしく食べるということは精神的なこともとても深くかかわっていると思います。
たとえおいしく食べることが難しくても、しっかりその気持ちを受け止めてあげ、一緒にどうすればよいか無理なく出来ることを考えたり、楽しい雰囲気で食事ができるように楽しくお話ししながら食事したり、つらくて食べられない時もただ一緒にそばにいて会話をしたり、気分を変えて外で食べてみたり、、、気持ちに寄り添ってあげることが大切だなと感じます。
食べることは栄養を考えることも大事ですが、おいしく幸せであることがもっとも基本で大切であると母の看病で気づくことができ、とても感謝しています。
2014-12-08 08:00:00
カテゴリ : [月]管理栄養士の食事ノート
こんにちは。
今日も「管理栄養士の食事ノート」をのぞいてくださりありがとうございます!
今日は甘味料のことを書きたいと思います。
先日、栄養の情報紙で甘味料のことを読みました。
ここで一部紹介させてもらいます。
世界保健機関(WHO)は2014年3月、
糖類摂取の目安として総エネルギー摂取量の5%未満とするのが望ましいとするガイドライン案を公表しました。
これは普通のBMIの大人であれば糖類25g(ティースプーン6杯程度)に相当します。
炭酸飲料であれば1缶(350m)に40g程度入っており、1本飲むだけでオーバーです。
そこで、代わりに糖類以外の甘味料の利用が増えてきます。
天然甘味料の食品添加物であるステビアや甘草由来のグリチルリチン、
人工甘味料のサッカリンやアスパルテームなど。
その他にも糖アルコール(エリスリトール、キシリトールなど)
サッカリンは以前は発がん性があると言われ、その印象が強く残っているものですが、その後の数々の実験から発がん性は認められず、今では日本でも海外でも食品添加物として使用を認められています。
アスパルテームも発がん性や神経系に毒性があるなど、近年すさまじい批判にさらされましたが、WHOやアメリカ食品医薬品局(FDA)などが徹底的な評価を行い、どの機関も安全との結論を下しています。
添加物はできるだけ摂りたくない!と言う人も多くおられますが、その一方で甘味料を欲している人も多くおられます。
そうした人が安全に安心して食べていいということを示す試験データはそろっており、現時点での最上の科学に基づき検証されていると考えられる
・・・といった記事でした。
しかし、最後にこんな一文が・・・
(記事を書いた方は)甘味料独特の甘さが好きではないのです。
人工甘味料はあまりとっておらず、甘いものが欲しいときには糖類を使ったものを少し楽しみます。
私自身が記事を読んで思ったことは、
長年の実証に基づいた安全性とは異なり、
「現在の最上の科学」では安全と言われていても、科学は日進月歩ですし、(今までもそうだったように)いつどのように変わるかわからないので不安だなと感じました。
高度の肥満や糖尿病患者の方など、厳しい制限のある方や治療のためにやむを得ない場合に使うのはとても便利で、食生活の質を保つことができ良いかもしれません。
「(病気などに)なってからの対策」、ももちろん必要ですが、
昔から使われていて本当に美味しく安全と実証されているもので食生活が満足できるように、
健康を保つことに力を入れること、生活習慣病予防の大切さを深く実感しました。
2014-11-17 08:00:00