おはようございます。
いつもブログ「お坊さんの1分説法」を
お読みいただき、ありがとうございます。
さて、先週「布施」について書きました。
布施とは、決してお坊さんに包む金品のことだけでなく、
人に笑顔を向けることだって、
やさしい言葉をかけることだって
立派な布施です、という話は先週も書きましたが、
(先週のブログを読まれた方は)
1週間、布施行に励んでみられたでしょうか。
そして、なにか布施をしてみられた時に、
どう感じましたでしょうか。
実は、布施をする時には大きなポイントが1つあります。
今日はそのことについて書かせていただこうと思います。
それは、「忘己利他(もうこりた)」ということです。
字のとおり、己(自分のこと)を忘れ、他人を利する、
ということですが、
わかりやすく言えば、「見返りを求めない」ことです。
「私はこんなことをして『あげた』のに、
あの人は何も返してくれない。」
そんな風に思ってしまえば、
せっかくの布施が、憎しみを生んでしまうことにも
なりかねません。
よく書く例ですが、
たとえば、席をゆずってあげた。
なのに、ゆずられた人は「ありがとう」とも
言ってくれなかった。
お礼ぐらい言えばいいのに。(イラッ)
これでは、せっかくの布施が
怒りの材料になってしまいます。
布施をする時は、見返りは求めてはいけません。
私がゆずった席に、その人が座ってくれるだけでいいのです。
それが、布施という行です。
さて、明日から、彼岸の入りになります。
このことを心がけて、また1週間、
本当の意味での「布施行」に
励んでみていただければ、
こんな幸いなことはありません。
この布施行に慣れてきた頃には、きっと
いつもよりも穏やかな心が手に入っていることでしょう。
・・・という見返りも、求めてはいけないのですが。