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ありがとう、と

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
おはようございます。

以前、好評をいただいたので、今日もまた、
私の仏教の先生のお寺の、掲示板を載せさせていただきます。

いつも私も、心を癒していただいています。



「ありがとう」ということばは仏教語だということは前に説明しましたが、
人の生を受けることは、「ありがたい」ことです。

これも、この先生に教えていただいたことですが、
「想像する」力を持っているのは、人間だけだそうです。

人間の生をいただいたからには、
相手(の心の中)を思いやり、なにか役に立つことをしてみる。
そんなことができるのも、人間だけです。

そして、「ありがとう」と言われたならば、
それはまさに、すがすがしい、よい一日ですね。

また、そのようなことをしていただいた時には、
これもポイントだと思いますが、「すなおに」
感謝の気持ちを表すことも大事ではないでしょうか。

今日は、掲示板を載せさせていただきました。

来週は、お彼岸です。お彼岸の話をかきたいとおもいます。お楽しみに。
2015-03-17 08:00:00

運命共同体

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
おはようございます。
最近、悲しいというよりも奇妙なニュースが世の中を騒がせています。
人を殺してみたかった、などという言葉は、
最近では、時々は聞くようになってしまっています。
 
いのちの大切さ、ということについては、取り上げるまでもないことですが、
私たちのいのちには、かぞえられない数のいのちが関わっています。
 
自分のご先祖だけではなく、友人、職場の仲間、
取引先、近所の人、いつも買い物するお店の人、
また、いただいている食材となる、動植物もそうです。
 
今日はまずは、ご先祖のことを考えてみたいと思います。
自分の親は2人います。その親にも親が2人います。
そうやって数えていくと、10代さかのぼれば、1024人になります。
その1人でも欠けたら、今のあなたは存在しないことになります。
20代さかのぼれば、 104万人です。
その当時の日本の人口がどれくらいかわかりませんが、
どの人が1人いなかったとしても、今のあなたは存在していないかもしれません。
 
先週すこし触れた、ご縁とはそういうことで、
私たちは、他人がいないと生きていけないし、
その前に、存在すらしていないかもしれない。
つまり、運命共同体にあるのです。
 
自分も、まわりも、大切にすることが、
自分の、まわりの幸せにつながるのは言うまでもありません。
 
今日はすこしいのちの話をさせていただきました。
2015-03-10 08:00:00

ご縁を大切に

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
先日、家族で見ていた、
香川照之さんの出ているテレビドラマに、
病院嫌いのがんこ親父が、
体の調子が悪いのに、家族の忠告を聞かず
検査を受けに行かない。
結果、手遅れになるというシーンがありました。

よく、「オレの体だから、どうなったって勝手じゃないか」
とおっしゃる人がいます。
しかし、団体行動などの場面ではわかりやすいのですが、
仲間の誰かが体調を崩すと、
どうしても周りに影響しますね。
一人の健康・不健康が全員に影響を及ぼすことになります。

当然、団体行動に限らず、
家庭でも職場でも、
一人の健康・不健康、幸福・不幸が
他の人たちに影響します。

職場に一人、むすっとした顔の人がいると、
まわりが、「あれ、なんか変なこと言ったかな」
と気にするかもしれません。

反対に、ニコニコした笑顔でいると、
まわりにいる人もなにか幸せな気分になる
ということがよくあります。

仏教でいう「ご縁」とは、
このように、人は一人で生きているのではなく、
お互いに影響しながら生きているのだ
ということを示しています。

ご縁を大切にしましょう、とよく言いますが、
「ご縁を大切にする」とは、
まわりの人だけではなく、
自分自身を大切にすることでもある
のではないかとおもいます。

2015-03-03 08:00:00

尊いのは・・・

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
おはようございます。
 
今日は、私の好きな仏教詩人である、
坂村真民(さかむらしんみん)さんという方の
「尊いのは足の裏である」という
詩を紹介させていただきます。
なにかを感じていただければと思います。
 
 
「尊いのは足の裏である」
 
尊いのは頭でなく
手でなく
足の裏である

一生 人に知られず
一生 きたない処と接し
黙々として
その努めを果たしてゆく

足の裏が教えるもの

しんみんよ
足の裏的な仕事をし
足の裏的な人間になれ

頭から光がでる
まだまだだめ
額から光がでる
まだまだいかん

足の裏から光がでる
そのような方こそ
本当に偉い人である
2015-02-24 08:00:00

青い子は青く

カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
おはようございます。

今日は、教育の話を書きたいと思います。
と言っても、本で読んだ話ですが。
 
その話は、「保育園の園長から聞いた話である。」と始まります。
彼女の保育園に、自閉症の子が入ってきたそうです。
保育園では、みんなでその子のお世話をし、
その子は自閉症が治って元気に学校に行けるようになりました。
保育が成功したのだ、と彼女は思いました。
誇らしい気持ちになるのは当然です。
 
ところが、その翌年、目の不自由な子が入園してきました。
生まれつき目が見えず、いくら手術をしても、
目が見えるようにはなりません。
そのとき、彼女は、いったい何が保育なのかがわからなくなったといいます。
 
もしも、自閉症の子の自閉症を治すのが保育であれば、
目の見えない子は目が見えるようにしてあげるのが保育になります。
しかし、その子は、どんなにしても目が見えるようにはなりません。
 
彼女は悩んだ末、1つの結論に達しました。
自閉症の子の自閉症を治すのが保育ではない。
自閉症の子を、自閉症のまま幸せにしてあげることが保育なのだ。
目の不自由な子は、目の不自由なまま幸せにしてあげることが保育なのだ、と。
 
私たちがよくおとなえする『阿弥陀経(あみだきょう)』というお経には
「青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光」
(しょうしきしょうこう おうしきおうこう
しゃくしきしゃっこう びゃくしきびゃっこう)
と出てきます。
 
青い子は青く、黄色い子は黄色く、
赤い子は赤く、白い子は白く光らせるのが教育なんだなあ
と気づかされる話でした。

2015-02-17 08:00:00

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