3歳の子でも・・・
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
おはようございます。
今日は、前回紹介した「七仏通誡偈」に関連する
はなしをしてみたいとおもいます。
中国の唐の時代に、白居易(はくきょい)という詩人がいました。
彼は白楽天(はくらくてん)とも呼ばれ、当時の中国では
知らない者はいないほど、有名な詩人でした。
当時の中国では、インドから入ってきた
仏教というものが庶民の間で流行っていたそうです。
白楽天は、その仏教というものは何だと気になり、
「仏教とはいったいどんなものか」を聞こうと、
中国で有名な禅僧のもとをはるばる訪ね、
「(わしは忙しいので、)仏教をひとことで教えてくれ。」
と尋ねました。
するとその禅僧は、
「悪いことをせず、善いことをしなさい。ということだ。」
と答えました。
遠方はるばるやってきた白楽天は
禅僧の簡単な答えに怒って、
「そんなこと、3歳の子どもでも知っている。」
と吐き捨て、帰ろうとすると、禅僧はこう言いました。
「3歳の子どもでも知っているが、80歳になった老人でもそれを行うことは難しい。」
それを聞いた白楽天は、この禅僧に師事し、
出家したと言われています。
2014-05-20 07:57:00
仏教とは・・・
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
おはようございます。
お坊さんの1分説法の時間です。
みなさん、仏教というと、なにか
難しい、
漢字がいっぱい、
とっつきにくい、
といったイメージがあるかもしれません。
なので、今日はまず、仏教をひとことで言った
「七仏通誡偈(しちぶつつうかいげ)」
という、たった16文字のお経を紹介しようとおもいます。
「諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教」
「しょあくまくさ しゅぜんぶぎょう じじょうごい ぜしょぶっきょう」
簡単に言うと、
「悪いことをするな。よいことをしなさい。
(そうやって)自らの心をきよめること。これが仏の教えです。」
という意味です。
日々、苦しいことや悩むことは色々とあると思います。
考えても答えが出ないときは、
ついついやってしまう悪いこと(愚痴を言ったり、人に当たったり)
をやめて、
なにか1つ、いいこと(笑顔であいさつしたり、ごみを拾ったり、なんでもいいです)
をやってみましょう。
するとどうでしょう、すこし心が洗われたような感じがしませんか?
その、ほっとする気持ちこそが、仏教なんですよ。
この、たった16文字のお経をぜひ味わってみてください。
次回は、この七仏通誡偈にまつわる、
昔の中国のはなしをしてみたいと思います。
お楽しみに・・・
2014-05-13 08:29:25
おしゃかさまの誕生日
カテゴリ : [火]お坊さんの1分説法
みなさん、はじめまして。
こうしん堂のブログに参加させて頂くことになりました。
和歌山のお寺から発信しています。
毎週、仏教のはなしをカンタンにしていきたいとおもいます。
よろしくお願いします。
実は今日、旧暦の4月8日は、約2500年前に仏教を開かれた
おしゃかさまのお誕生日です。
お釈迦さまは、釈迦族という民族の王子として産まれました。
そんな、次期の王さまを約束された幸せな立場でありながら、
老人や病人、死者を見て、
人間はみんないつかそうなるんだ、
人生は苦なんだ、と気づき、
その苦しみから逃れる方法を探すため、出家されました。
そして、ついにみんなが苦しみから離れる方法を、発見されたのです。
それが、以来2500年ものあいだ受け継がれてきた、仏教です。
次回から、その仏教の「こころがほっとする話」を
少しずつお話したいと思います。
お楽しみに~。
2014-05-06 08:16:28