12月のことば
「人とちがう それが自分 まずは自分を信じよう」
いつもこうしん堂ブログをお読みくださり
ありがとうございます。
火曜日には「お坊さんの1分説法」を公開していますので
ときどき目を通していただけると幸いです。
最近、SDGs やジェンダーレスがうたわれ
「人とのちがい」が認められる世の中に
少しずつなってきていると信じますが、
やはり「人とのちがい」に悩んだり
「同調圧力」があったり
人と同じようにできない(またはしたくない)ことが
「生きにくさ」につながってしまったりしています。
『阿弥陀経』という
極楽浄土のありさまを説いたお経に
次のような一節があります。
池中蓮華 大如車輪 青色青光 黄色黄光
赤色赤光 白色白光 微妙香潔
池の中の蓮(はす)の花は、車輪のように大きく
「青いものは青く光り 黄色いものは黄色く光り
赤いものは赤く光り 白いものは白く光る」
そのようすが(それぞれに)すばらしく美しい
という意味です。
青いものは(無理にほかの色に光ろうとせず)
青く光ればよいのです。
そのようすがそのままで美しいのです。
ちなみにお経中に出てくる「微妙」とは
「びみょう」という意味ではなく「みみょう」と読み
「すぐれた」という意味です。
日本語の「微妙」も本来はそういった意味のようです。
一度お持ちの辞典を調べてみてください。
そして、光り輝くためには
まずは自分を信じること。
お釈迦さまが入滅(にゅうめつ/亡くなることです)する時
こまった弟子たちが
「これから何を道しるべに生きていけばよいでしょうか。」
と聞いたとき
「自灯明(じとうみょう)・法灯明(ほうとうみょう)」
とおっしゃいました。
この「自灯明」とは
自らを灯(ともしび)として生きよ
という意味で
暗い道で迷ったときは「自分の考え」に従い歩きなさい
ということです。
人とちがうことに悩むことがあったら
それが自分なんだと思い
まずは自分を信じて
一歩でも前にすすんでいただければ
という思いで、書かせていただきました。
いつもお話させていただいていますが
みんなで、もっと「多様性を認め合える社会」
をつくっていければいいなと思います。
私自身も「自分を信じて」
日々の活動に精進していきたいとおもいます。