おはようございます。
先週、お盆の由来についてお話しました。
その中で、目蓮尊者(もくれんそんじゃ)が母親を探した話をしましたが、
「天界、人間界、阿修羅(あしゅら)界、・・・」
という世界を書きました。
今日はこの「六道(ろくどう)」について説明します。
もともとは古代インドの思想ですが、
生物は、肉体は滅びても魂(アートマンと言います)は不滅であり、
輪廻転生(りんねてんしょう/生まれ変わること)すると信じられていました。
仏教でも、その思想は引き継がれ、
地獄、餓鬼(がき)、畜生、阿修羅、人、天の6つの世界(六道)
を行ったり来たりしているとされています。
過去世の業(ごう/行いのこと)によって、
いい行いをすれば、次の世は天界(天国をイメージされるといいと思います)に行きます。
天界ほどではないが、いい行いをすると、人間界に生まれます。
その順に、阿修羅、畜生、餓鬼、地獄と続きます。
阿修羅とは、常にお互いに戦っている世界、
畜生とは、動物のことです。
餓鬼は、前回説明しましたが、
皆がお腹をすかせてやせ細っていて、
物を食べようとした瞬間、その物は消えてなくなる、という世界です。
そして、地獄はその名の通り、最も苦しい世界です。
この地獄道、餓鬼道、畜生道を三悪道(さんあくどう・さんなくどう)と言い、
その三悪道に堕ちることは最も怖れられていました。
さて、地獄と極楽などといいますが、ここには極楽がないことに
気づかれましたでしょうか?
実は、極楽は、この他にあるのです。
六道を輪廻していると、天界や人間界に生まれることもあれば、
三悪道に堕ちることもあります。
この輪廻の世界から抜け出し、二度と三悪道に堕ちなくなることが、
極楽に生まれることです。
「解脱(げだつ)する」と言います。
六道輪廻から抜け出し、極楽に生まれるには、
人間界からしか抜け出せないと言われています。
三悪道では、苦しみが強くて、修行などできません。
修羅道でも、戦いに明け暮れているため、そんな余裕はありません。
そして、天界(天道)では、天国が心地よく、また寿命も大変長いため、
抜け出したいと思わず、そのまま暮らしてしまうのだといいます。
(しかし寿命を終える時の苦しみは、六道の中で最も強いと言われます)
よって、六道から抜け出すための修行をできるのは、人道(にんどう/人間界)
だけということになるのです。
苦しみも楽しみもある人間界に生まれたことを感謝し、
六道から解脱できるよう、日々精進してまいりましょう。